談話室『和太刀』

~立ち廻りから得られる身体のお得情報!~

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第54回 「神出鬼没の上忍、百地丹波でござる!!」の巻

ガラシャ1 「ハイ、という訳でセンセエ、
ガラシャさん
        今回は“百地三太夫”のモデル(?)になった百地丹波についてです。」


ツルギ1 「どんな人だったんでしょう?」
ツルギくん



センセイ 「(笑)。何か考えてみたらおかしな話だよね。」
センセエ

ツルギ2  「エ? 何がですか?」

センセエ2「だって忍者と言えばさ、『神出鬼没』『嗅になく』
        『名(知名度)もなく』『武勇(勇名度)もなし』なんて、
        三大忍術秘伝書のひとつで藤林保武(ふじばやし やすたけ)の書いた
        『萬川集海(ばんせんしゅうかい…まんせんしゅうかいと読む人もいる)』
        にも出ているし、デキる忍者というのは小説や映像の世界でもそんな感じだろ?
        だから実際どんな人かなんてわからないよね、普通。」

ガラシャ2「ち、ちょっとォ~! 『次回は百地三太夫(丹波)について話そう。』
        って言ったのはセンセエじゃないですか!」


ツルギ1 「そうですよ! しかもハリキッてね!」

センセエ2「ゴメン、ゴメン! いやあ、なんか冷静に考えると変だなって思っただけだよ。

        百地丹波は忍者の中でも位が上の『上忍(じょうにん)』なわけでね、
        普段は全く姿を現さなかったと言われる。

        また、『四方髪(よもかみ)といわれる、人を欺く術を使い、
        正体を見せず、二つ以上の屋敷や城、砦を持ち、
        いつも住んでいる場所が限定されないようにし、
        その度に性格も変えて別人になりきり、影から手下を操っていた。
        上忍と呼ばれる者は基本的にこんな感じだったわけで…。」

ツルギ2  「じゃあやっぱり、丹波についてはほとんど何もわからないと。」

センセイ「いや、それがね、織田信長とその息子の信雄が伊賀の里に攻め入った
        『天正伊賀の乱』になると、突然活躍する…
        というか、武勇が残っているんだよね。」

ガラシャ1  「へえ、何故でしょう。」

センセエ2「普通に考えたら、さすがの丹波も先頭に立たざるを得ないくらい、
        伊賀者全員のピンチだったからかなあ。」

ツルギ1「“お国のピンチ”ですもんね! で、どんな活躍だったんでしょう?」

センセエ2「菊岡如幻(きくおか にょげん)の、『伊乱記(いらんき)』によれば、
        天正7年(1579年)9月の織田信雄(のぶかつ)による
        伊賀侵攻(前期、天正伊賀の乱)において、丹波が忍者軍を指揮し、
        鬼瘤峠(おにこぶとうげ)という所で、山間の地形を利用したゲリラ戦を展開、
        信雄軍を撃退したとある。」

ツルギ1 「ゲリラ戦!! ランボーみたい!!」

センセエ2「で、それから2年後の9月に今度は息子がだらしないと言うんで、
        オヤジの信長まで出てきて、信雄を総大将にした形で伊賀に再び攻め入る
        (後期、天正伊賀の乱)んだけどね、これが凄まじい攻撃で…。」

ガラシャ1「それは聞いた事あります。伊賀の人口9万に対して、
        その半数近くの4万数千の軍勢が襲いかかり、女や子供まで斬り殺されたりして、
        伊賀の里が焦土と化したと。」


センセイ 「その通り。さすがガラシャさん。」

ツルギ2 「うへえ~。さすが信長というか…殺してしまえ、ホトトギス野郎ですね。」

センセエ2「で、この戦いで丹波は同族の百地新之丞(しんのじょう)や百地太郎左衛門(たろうざえもん)と、
        最後の拠点である柏原城(かしわらじょう)に
        700人で立て籠って指揮にあたった訳なんだけど、信雄軍には勝てず、ついに落城したと。
        でも、死んだという記録はない。
        それ以来消息を絶ったというのが正確なところでね。」

ツルギ1 「うわっ! 死んでないかもしれないんですね! カッコイイ!!」

ガラシャ1「ツルギ君、その『カッコイイ!』『カッコワルイ』という判断基準、
        いい加減どうにかしてよ!」


センセイ「ははは(笑)。ガラシャさん、男なんてみんなそういう単純なところがあるもんだよ。

        だけど、上忍たる者、自分の死をさらすなんて恥な事はしないからね。
        これは丹波だけではなく、他の忍者も皆そうさ。」

ツルギ1 「音もなく、姿もなくですもんね。」

センセエ2「そう。でもね、丹波の場合、三重県伊賀市喰代(ほうじろ)というところに
        “百地砦”と言われる城跡も残っているし、すぐそばには墓まであるんだよ。」

ツルギ1 「墓!? 存在感バリバリじゃないですか!!」

センセエ2「イヤ、わからないよ。さっき上忍は2つ以上の屋敷や城を持っていたと言っただろう?

        丹波も例外ではなく、伊賀の喰代(ほうじろ)以外に
        竜口(名張市)や大和龍口(奈良県宇陀市)という所に3ヶ所持っていた。
        実際はもっとあったんだろうけどね。
        で、喰代と竜口の百地は別人とも言われているんだ。」


 談話イラスト52



ガラシャ2「あ、じゃあ、墓があるといっても、
        それが本物の丹波のものかどうかはわからないわけですね。」


センセイ  「そうとも言えるね。」

ツルギ1 「やっぱりカッコイイ!!」







             つづく           ツルギ4
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[ 2011/10/26 00:00 ] 談話 | TB(-) | CM(-)
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