談話室『和太刀』

~立ち廻りから得られる身体のお得情報!~

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第22回 「半身の構えは身体の文化でござる!!」の巻

ガラシャ1「でもセンセエ、武道にしても殺陣の世界にしても、
ガラシャさん  実際に今正面体で正眼の構えになるというのが
        刀の構えの基本になっていて、
        半身になって構えるという所なんて珍しいと思うんですが…。
        それは何故なんでしょうか?」


センセエ2「さあ…。詳しい事は本当に見てきたわけじゃないから
センセエ     わからないけどね。
        一つには『誰でもやりやすい』からなんじゃないのかな。」

ツルギ2「やりやすいって(笑)。そんな単純な事なんですか?!」
ツルギくん



センセエ2「イヤ、先程も言った通り詳しい事はわからないよ。
        だけど本当の理由なんて、案外単純な事なのかもって。
        だって動きにくいでしょ、半身に構えるって。」

ガラシャ2「ハイ。特にやり始めた当初は違和感バリバリでしたね。」

センセイ「ウン、それは僕も同じ。

        で、現代の僕らがそう思うのと同様に、
        昔だって本来はそうだったんじゃないかもしれないしね。
        だって人間の身体の構造面からすると、
        半身になって歩くとか構えるって放っておいても
        自然になるような状態じゃないと思うのね。」

ツルギ2「そうですよね。ハイハイ状態の赤ん坊が立ち上がったら
        半身になるなんてちょっと想像つかないし。」


センセエ2「そう。だからやっぱりそういうものって
        動きの工夫から生まれた文化だと思うんだよね。

        例えば戦や真剣勝負の場で、相手から見ると少しでも
        『的(まと)』を細く、小さくするにはみたいな事だったり、

        又半身をとる事で、正面体よりも後ろに対して
        首の動き一つで対処しやすくなったりするとかさ。

        あと、魚の行商や肥え桶を担いで移動する時なんかは、
        天秤棒を担いだ状態で他の物に触れずに移動するには
        と考えたら半身の方が上手くいったとかね。」

ツルギ1「ああ、そっかあ。何も半身を使っていたのは武士だけじゃないという事かあ。」

  
    談話イラスト20


センセイ「そう。半身に慣れてくると、
        顔の向きは目標物や進行方向を向いているわけだから。
        もう正対するという感覚自体が半身になってくると思うんだよ。

        でもそれって誰もが簡単にというわけにはいかないじゃない。
        かなりマニアックというか専門的な発想だと思うんだよね。
        基本的なところから立ち姿そのものを工夫しちゃうわけだからさ。
        ある意味手っ取り早くない。遠回りなやり方だと思うんだよね。」

ガラシャ1「特に武士にとっては戦がなくなってからは、
        真剣勝負の場というのは減ってきているわけですもんね。」


センセエ2「うん、だから江戸時代でも後期から幕末にかけては
        誰でもとっつきやすい正面構えが展開し始めているんだよね。
        剣術の世界だってその頃は、町道場なんかだと
        生徒をいかに増やすかという事が、
        生計を立てていくという事においては重要になってくるからさ。
        『あそこの道場に行くと沈身(腰を低く落とす)半身の構えを
        まずしばらくやらされるけど、こっちの道場は
        すぐに打ち合いの稽古をやりやすく、
        分かりやすい方法で教えてくれる。』となればね…。」

ガラシャ1「なる程。」

センセイ「で、誰でも出来るし適当に成果もある。
        古くて面倒くさいモノは排除されちゃう。

        さらに西洋文化が流入する頃になると
        さらに拍車がかかるというわけだ。」

ツルギ2「ああ…。もう半身で動くなんていう方法論なんか
        入り込むスキもないですね。」


センセエ2「でもさ、西洋文化がどうのとか言うけれど、
        フェンシングなんか間違いなく半身の姿勢で構えて動くわけじゃない。
        それにプロの格闘技なんかでも、
        真正面に向かい合う事なんかほとんど無いでしょ。
        やっぱり動きや目的達成(相手を突く、殴る等)への
        近道を機能的に考えたら、自然にああなるわけだから。」

ツルギ1「ああ、そうかあ! 『半身』というのを大きく捉えたら
        何も日本独特のものではないわけですよね。」


ガラシャ2「中国やインドの武術なんかでも、正面体で構えたりしているものなんて
        あまり見かけないですものね。」


センセイ「そうだろう。それってある種の防衛本能なんじゃないのかなあ。

        考えてみたら、自分が危害を加えるかもしれない相手を前に
        真正面に立っていられるのって、かなりヤバイと思うんだよね。」

ガラシャ2「そうですね。それか相当腕に自信があるとか…。」

センセイ「そう! そこなんだよね。正面に対して正対するって
        何か威圧的で強そうだし。」

ツルギ1 「男らしい!」

ガラシャ2 「どこからでも来なさいみたいな…。」

センセエ2「うん。正々堂々という言葉をスゴく体現しているというかね。
        ある種の理想像だよね。
        胸を張って正々堂々という。
        相手に対しても手前と奥という概念も無くしてしまって、
        オープンな状態というかさ。

        でも最終的に半身が使えるようになって動きの機能が進化すると、
        正面体で何の作為めいたものもなく立っていられる
        段階があるんじゃないのかっていう…。」

ガラシャ1「ははあ。『無構え』というか。」

ツルギ1 「武蔵の『八方破れの構え』とか!」

センセイ「そう。でもこれが何の技術的な裏付けもなく、
        正々堂々としていて男らしいからといってそんな立ち方をしたら
        逆に命がいくつあっても足りない。」

ガラシャ2「ホントの『八方破れ』ですよね(笑)。」





                 つづく      ガラシャ3
  
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[ 2011/06/12 00:00 ] 談話 | TB(-) | CM(-)
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