談話室『和太刀』

~立ち廻りから得られる身体のお得情報!~

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第16回 「不条理の中の合理でござる!!」の巻

ツルギ1「センセエ、僕なんかもそんなに進んで表面の筋肉だけ
ツルギくん  鍛えようとは思わない方なんですが…。
       その…例えば『こんな男性が格好良い』とされる基準みたいなものって、
       その時代時代で流行みたいなのがありますよね。」

ガラシャ1「あ、それは女性も一緒。
ガラシャさん  例えば浮世絵なんかの女性とか。
        目が細くて少し下膨れていて…。
        今ああいう女性が町中を歩いていたとしても
        美人だと思うかというとネ。」


センセイ「そうだね。おおよそ現代に生きていたら
センセエ    『美人』や『イケメン』ではないよね。
       現代の日本人は身長も伸びたし、ファッションや生活だけではなく、
       身体の方も西欧化されてきてはいるよね。

       でもね、昔の職人さんや何かが仕事している絵なんか見るとスゴイよ、
       身体の使い方が。
       まるで軟体動物の様なグニャッとした格好で
       器用に鉋(かんな)をかける大工さんとかね。
       一瞬、鉋(かんな)をかけているのだか何をしているんだかわからない。」

ツルギ1「ヘエ~!!見てみたいな、その絵。」

ガラシャ1「つまり身体の使い方が、現代の私達が想像もつかないくらい
        優れていたという事ですか?」


センセエ2「そうだろうね。家一軒建てるにも
        現代と比べたら基本的に人間の身体しか無いわけだから。
        それだけ身体の動きを屈指していたというのを伺わせるよね。
        まあこれ、大工さんだけの話ではなくて
        生活をしている人々の身体性と言うのは、我々現代人に比べると
        はるかに身体の資源を無駄なく使っているという事が言えるだろうね。
 
        顔の造作も確かに変化はしているかもしれない。
        でもそれ以上に身体性の変化の方がスゴイ。」

ツルギ1「センセエ、『剣』の世界でもそれは言えますよね。

       昔の剣豪等が残した絵伝書(剣の流派のトップの人物や
       その弟子達によって描かれた極意、奥義等が書き記されたもの)
       なんかを見ても、刀の構え方や腰構えがまるで違うというか。」


ガラシャ2「そう。アレの延長に剣道があるとは思えないよね。

        だって今の剣道って構えも正面体(相手に対して)で
        正眼の構えとか上段の構えが一般的でしょ?」


センセイ「そうだね。僕らも殺陣の時に使う
       『斜の構え』や『沈身の正眼』なんかで構えたら、
       『コラァッ!!ふざけるなぁっ!!』って怒られちゃいそうだよね。」

    談話イラスト14


ツルギ1「何故でしょう?
       やっぱり昔とは身体の使い方というのが根本的に違う
       と言ってしまえばそれまでなんでしょうけど…。」


センセエ2「まあね。第一現代的な考え方では
        それらの構えは非合理的な構えそのものだからね。

        実際剣道の試合でその様な構えを現代人が
        見よう見マネでとったって、簡単にやられちゃうよね。
        腰を落として半身に構えるなんで動きにくくて仕方ないって(笑)。」

ツルギ2「そうだよなあ。僕も稽古を始めたての頃は、
       『なんだぁ、こりゃあ!人体構造を無視してる!』
       みたいな風にしか思わなかったもん。」


センセイ「そう、当然だよネ。

       そういう身体の構えや動きって、初心のうち、つまり未熟な時には
       本当に不条理極まりないものにしか映らないワケだから。」

ガラシャ1「でも、やり込んでいくとそうでないという事が
        段々理解出来てくるワケですよね。

        一見不条理に見えている身体の構えが、
        実は信じられない動きを獲得するための、
        ちゃんとした手段であるという事が。
        現代人の思う浅い合理性で、すぐ『使えない』と結論づける事が
        本当に浅はかだなあって思いますもん。」


センセイ「はあうっ!ガラシャさん言うねエ(笑)。
       でも本当にそうだよね。

       見てくれで判断したり、ロクに熟考もせずに浅い合理性だけで
       すぐに結論づけてしまうのは現代人の悪いクセ。

       まさに、『安い、早い、ウマい!』のファースト・フードや
       インスタント食品を生む文化思考が立派に根付いてます(笑)。
       かくいう僕もその一人。最初は何の冗談だろうと思ってた(笑)。

       あるいは正式な型を隠すためにわざとデフォルメしたものが
       絵伝書の類いに書かれてあるんじゃないかと…。

       でもね、さっきの大工さんの絵や他のジャンルの関係で残されている絵を見ると、
       そうじゃないなという直感が働くものだよ。
       そこに共通する、複雑な身体の機能性というのが見えてきたんだ。」

ガラシャ2「センセエ、今まで体術なんかだと私達5、6人まとめて
        指だけで崩せてしまいますもんね(笑)。

        ああいうのを最初に見た人達は、『絶対インチキだ!』
        としか言わないですから。」


センセイ「そういうのはいいよ。僕は別に武術家ではないからね。
       もうそういう人達には言わせておこうと思う。

       指で人を崩せたから個人的に能力がスゴイとかそういう事ではなく、
       そんな身体の使い方が確かにあるという事でね。
  
       そういう動きの根本原理みたいなものって、僕らのジャンル、
       つまり芸道やスポーツ等の文化にすごく役立つと思うしさ。
       別にどちらが強いとかじゃないんだ。」

ツルギ2「昔はセンセエに挑戦してくる人とかいたわけでしょう?」

センセエ2「いたよ。『ボクは殺陣師ですから!ニセモノで結構ですから!』
        って言ってもね。

        剣道やってましたとか、レスリングやってましたとか、
        ラグビーやっていたからタックルやらせて下さいとかさ。
        で、仕方なく技を仕掛けてもらう。
        それで転んだり吹っ飛んだりしてボー然としている。

        だけど、その後その人達がそういう動きに目覚めて取り組むか
        といったらそんな事ないんだよね。
        やっぱり自分が生きている世界を信じたいから、
        マグレだとか自分が未熟なだけだとかで終わっちゃう。

        だからね、もういいの、そういうのは(笑)。

        僕は芸道に役立てる事しか考えていませんからね。
        別に武術の達人になりたいワケではないしさ。」

ガラシャ2「そうですよね。

        第一、私思うんですけど、特に『刀』というものを扱う
        ジャンルにおいての実戦性って何だろうって。
        だって事実上剣で斬り合ってどっちがどうなんて時代じゃないのにさ!
        護身術というのならいくらか理解出来るけど。」


センセイ「いよっ!ガラシャさん、合理的!!ステキ!!」




                   つづく  センセエ(全身2)
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[ 2011/05/15 00:00 ] 談話 | TB(-) | CM(-)
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