談話室『和太刀』

~立ち廻りから得られる身体のお得情報!~

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第14回 「スキがないのは万国共通でござる!!」の巻

ガラシャ1 「センセエ、前回の歌舞伎の女形(おやま)の方が、
カラシャさん  骨盤の動きで合気道の有段者を吹っ飛ばしたというお話、
        すごく驚いたんですけど、そのパワーの源というのは
        今までのお話からすると、いわゆる『力む』という意味ではなくて…。」


センセエ2 「可動性、可動域という事かなあ。」
センセエ

ツルギ1 「つまり骨盤なら骨盤だけが動き、
ツルギくん  その運動の幅がスゴいという。」


センセイ 「うん、前に身体をパーツに分けて意識化しなければ、
        身体は機能的に使えないという話をしたよね。」

ガラシャ1 「ハイ。」

センセエ2 「普通の人というのはそのあたりが大雑把。
        一つ例を挙げるとさ、殺陣の時に相手に鋭く目線をつけなさい
        と言われた時なんかどうかな。
        この場合、目線と言ったら、目玉を相手にギョロリと向ける訳じゃなくて、
        首線を付けるといって顔(首から上)の部分だけを使って
        『ピッ!』と鋭く相手の方を向く。
        まあ2人は常日頃そんな事は稽古でやっているわけだ。」

ガラシャ2 ・ ツルギ2 「ハイ、ハイ。」

センセイ 「だけど、肩まわりの筋肉や骨格と、
        首の部分の意識がちゃんとわかれていないと、
        『ハイ、首線をつけて!』と言ったら肩の向きまでつられて
        一緒に(振り向く側に)動いてしまう人っているじゃない?」

ガラシャ2 「あ~。ハイ、ハイ。首線だけをつけたいんだけど、
        上半身ごと首の動きにつられて動いてしまうという。」


ツルギ1 「殺陣なんかでわかりやすいのは、例えば相手に刀をつけている最中に
        違う誰かが後ろからかかってきて、
        切先(剣先)は自分の目の前の相手につけて残したまま、
        首(目)線は後ろの相手に反応する様な場合です。

        センセエの言う、一緒につられて動いてしまうタイプの人って、
        首線を動かした時点で、切先(剣先)までが
        そちら側に揺れてしまいますから。」


ガラシャ2 「結果、切先がそれて、つけていた相手を止めている描写はほどけちゃう。
        私もよく言われたけどね。『ほら、斬られちゃうよ!』って。」


センセイ 「うぉう! ツルギ君、今回はとても冴えているね。
        身体の意識がパーツ事にわかれていない例としては100点です。」

ツルギ1 「やったぁ!」

センセエ2 「でね、最初はそういう人って多いんだ。
        上達してくると、目線を別の相手につけても
        切先(剣先)はブレないでそこに生かしておく事が出来る様になり、

        さらに別方向、例えば前後から、さらに別の2人が攻めてきた時にも、
        後ろの相手は腰構えや背中で止め、
        前の相手は胴体部を向けて止め…という風になる。

        つまり、どこから見てもスキの無い構えとして
        反応したり出来るわけだろう。
        そして、仮に四方向から相手が攻めてきても、
        サッとその構えがとれる様になる。
        まあこれは、殺陣という芝居の中での反応の仕方だけどね。」

ガラシャ1 「それって、体操を覚えるみたいにその形だけ覚えちゃって、
        ただ反応して形をとるというレベルではないという事ですよね。」


センセエ2 「ウン、ちゃんと四方向の個別の相手に対して、一つ一つ意識が働いているのと、
        ただ何となくその形をとるのとでは、見え方も全く違う。

        ただ何となくという場合は、やっぱり形として、
        あるいはお芝居として『何か決まらないなあ…』となるわけ。」

ガラシャ1 「なる程。」

センセイ 「つまり何が言いたいかというと、
        身体をパーツ別に分けて細かく意識するという事の効用というのは、
        ある一部分だけ動かすという事じゃなくて、

     一度に身体の部分、部分が違う働きをしながら
        同時に変化出来るという事にあるわけじゃない?」

ツルギ2 「そうか、そうですよね。
        和太刀に入りたての人にそれを言っても無理だから、
        せいぜい相手がかかってきたら切先(剣先)を向けて下さいとか、
        振り向いてにらんでくださいとしか言えないですもんね。
        きっと僕もそうだったんだろうけど。」


センセイ 「そう。何かそれこそ小手先を動かす事に手一杯で、
        身体全体は全く動いてくれない。

        これ、武術的用語では居付く(いつく)というけれども。
        居付くというのはある(一つの)物事にとらわれて、
        その場に固まってしまう様な意味なんだけど。」

  談話イラスト12




ガラシャ1 「私、居合の練習の時によく言われました。
        『居付いているぞ!』って……。
        でも、座っている姿勢から抜刀する時って、
        どうしても手ばかり動いて下半身は…居付いちゃう。

        センセエからは、『小鳥が小枝にチョコンと座る様にしなさい。
        ドッカリと根が張った様なのはダメだ。』って言われました。」


センセエ2 「(笑)。一応、侍の表現描写だからね。
        『座っているから動けません。』じゃあ困るわけだから…。

        でね、先程の女形の方の舞台とかを見ると、
        本当に身体の各部分が別方向に動いていてね、
        『居付き』が無い人です。

        だから骨盤がそれだけ活発に使えるなんていうのは
        その方からしたら、日常動作的に行っている事だから、
        何でもないんじゃないかと。」

ツルギ2 「うわあ~、そういう事ですね!」

センセエ2 「ほら、イチロー選手の話の時に、
        ボールを打つ時に肋骨をスライドさせて…みたいな話が出たじゃない?

        一流に近付けば近付く程、目の前の一つの目的に対して
        身体が細かく複雑に変化出来る。
        その事一つにとらわれて『居付かない』という。

        だから時代小説とかでも、剣の達人が舞踊の名手の動きを見て、
        『あやつ、スキが無い…。』とかさ。

        だから、スポーツだろうが武術だろうが芸能事だろうが、
        『スキが無い』動きという意味では共通点があるという事だよね。」

ガラシャ2 「そうですね!万国共通みたいな!」

センセイ 「ウン。ある形をとった時や何気なくスッと動いた時なんかでも、
        全身がほんのわずかでも、くまなく使えている様な、

        つまり機能美という意味で優れている動きというのは、
        ジャンルを超えて存在するという事なんだ。」




                 つづく     ツルギ3



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[ 2011/05/04 00:00 ] 談話 | TB(-) | CM(-)
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