談話室『和太刀』

~立ち廻りから得られる身体のお得情報!~

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第12回 「古典は素晴らしいでござる!!」の巻 Part1

ガラシャ1 「映画はもちろんそうですけど、
ガラシャさん  演劇等の舞台上の役者さんの表現って
        そういう身体の中から意識して使うという事がとても大切な気がするけど。」

センセイ「そう。人前にさらされている生身の勝負だからね。
センセエ  映像の様にカメラが寄ってアップになったりとかはない。

       むしろ役者さんの身体使い(心使い)によって、
       見る人のフォーカスが自然にそこに集中して
       アップになるのと同じ様な事が出来ないとね。

    あくまで生身の人間そのものの力というかね。」

ツルギ1 「でも最近は照明技術もレベルアップしたし、
ツルギくん   ワイヤーで人間を吊るして直接観客の上を飛んだりする様なものも増えて、
         そういう身体の細部までの工夫をしなくても
         良くなってきたんじゃないのかなあ。
         そのフォーカスっていうのも、照明がやってくれちゃうみたいな。」

センセイ「そうは言っても、
       僕は最終的には『人』そのものの表現力が大切だと思うよ。
       どんなに表面的なサービスが良くなったとしてもね。

       そうじゃないと、泣いたりわめいたりして
       『感情の安売り王』の作品ばかりが目立って終りだから。」

ガラシャ2「感情の安売り王(笑)。」

センセイ「本当だよ。

       やたら怒ってわめいて泣いたりするんだけど、
       いったい何に対してそうなっているのか、
       よくわからないものとかあるからね。」

ガラシャ1「誰かさんが死んだから悲し~っ!みたいな(笑)。」

センセイ「もちろん、そういうわかりやすさって大切なんだと思うけど、
       表現として伝えられるって事ってもっと他に…というか、
       それだけで終わってはいけないよ。」

談話イラスト10[1]


ツルギ2「和太刀の稽古の最後に、いつも殺陣をつくって発表しあいますけど、
       イメージ作品というか、単に斬ったり斬られたりだけじゃなくて、
       人間の心の内面を表す作品とかがありますよね。
       一切のセリフとか使わずに…。

       僕あれ苦手だなあ。」


ガラシャ1「無言劇とも違うしね。なんか解釈の仕方が人それぞれ違う時もあるし、
       自分でも生で見た時とビデオで見た時は違うし。」


センセイ「だから良いとも言えるしね。
       見ている時によって感想や解釈が違うなんて素晴らしいと思うのね。

       少なくとも、見ている人が想像したり考えたりする余地があるというのはね。
       舞台上と客席で何かを共有出来ているわけだから。

       変な話、ストーリーがわかる事よりも、
       何だかわからんけど胸にズキューン!とくるものだってあるしね。
       何だかわからんだけのものも多いけど(笑)。」

ガラシャ2「どうだあ!わかんないだろう!みたいなやつ(笑)。」

センセイ「あるね、そういうのも(笑)。そういう事でもないんだよね。

       そういうのはね、直球を投げる自信がないから
       カーブに価値観を置こうとしているだけだよね。
       あと、わかるわからないと言っても人それぞれだからさ。

       問題はそういうものを越えたエネルギーが舞台から、
       そして人から発散されるかどうかという。」

ツルギ1「なる程。
       好き嫌いで判断出来てしまうものではないという事ですよね。」


センセイ「うん。それは演劇で言えば、役者が演ずる前の段階、
       つまり脚本の段階ではそういう事って問題になるかもしれないけどさ。
       そういう目に見える事ではない。

       だから古典芸能の代表でもある『能』とかさ。」

ガラシャ1「ああ!そうですね!

       あれストーリーが見ていてわかる部分もあるけど、
       わからないものについては本当に…。
       単に私の勉強不足なのかもしれないですけど。」


ツルギ1「能は神事というか、祭り事という意味合いもあるからね。」

センセイ「それについてはこの際どっちでも良いよ。
       問題はパワーやエネルギーがあるか無いかだから。

       それに能こそ表情と言う事になるとさ、面をつけているわけでね。
       その面のちょっとした角度、手を面のところに持っていく間や所作によって
       表現しているじゃない。
       しかも感情でやってはいけないというのは能楽師の条件だからね。」

ツルギ2「ウッ!感情でやってはいけない…。何故なんだろう。」

ガラシャ1「私も詳しくは無いけどさ、感情でやったとしたら、
       見ている方のとらえ方も限定されてしまうからじゃない?
       こんなお話だぞ!感動しろ~!って。」


センセイ「ガラシャさん、スゴイね!
       全てではないけれど、外れていないと思うよ、ソレ。

       で、そういう技術って見習わなきゃいけない。
       間違いなく身体のパーツの細やかな所まで『気』が行き届かないと出来ないと思う。
       深層筋(しんそうきん)を使う世界だよね。
       やろうと思ったって追いつかないし、殺陣も捨てなきゃ(笑)。」

ツルギ2「でも正直眠たくなっちゃうんだよね(笑)。
       いつ見ても同じ様な感じでさ。」


センセイ「ツルギ君自身、舞台経験があるわけだし、
       いつ見ても同じものを淡々とやるってどんな事かわかるだろう?
       見ている人や場所が違っても同じものって出来るかい?」

ツルギ1「…あ、そうか!わっ!そう考えるとスゴイ事なのかも…。」

ガラシャ2「古典は素晴らしい(笑)。」


                 つづく ガラシャ4
   
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[ 2011/04/24 00:00 ] 談話 | TB(-) | CM(-)
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