談話室『和太刀』

~立ち廻りから得られる身体のお得情報!~

スポンサーサイト

上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。
[ --/--/-- --:-- ] スポンサー広告 | TB(-) | CM(-)

第124回 「新陰流は心理学でござる!!」の巻


ガラシャさん
ガラシャ1
「前回は大坂夏の陣で柳生宗矩が将軍秀忠を守りながら奮戦、仲間が駆けつけるまでに敵を7人斬り倒したというお話でした。」




ツルギくん
ツルギ1
「カッコイイなあ。秘剣“逆風”!!相手の小手を斬り払い、戦闘能力を奪う剣なんですよね。確か宗矩が人を斬ったのは生涯これ一度なんですよね。」



センセエ
センセエ2
「伝えられている話によればね。公式的なところ以外は誰にもわかる術(すべ)はないよね。で、ツルギ君、逆風ってどんな太刀筋か調べたかい?」



ツルギ1
「ハイ。柳生新陰流の組太刀の中に逆風ってありますよね。敵に対して袈裟斬りを仕掛けて、それを誘い水として上から斬ってこさせて下から斬り上げて小手を斬るという型です。宗矩が使ったのがこれだと言われているんですよね。」




ガラシャ1
「アレ?でも宗矩は夏の陣の折、振りかかる35人もの敵に対処していったんですよね。35人に対していちいち誘い水の袈裟を斬るというのはどうも…。」




ツルギ1
「あっ、そうか。誘いの一振りをいちいち振っていたら、他の奴にやられてしまいますよ。」



センセエ2
「いや、外見の型に囚われては何も見えてこないよ。大切なのは誘い水の太刀筋ではなく、誘いにまんまと相手が乗っかって斬り込んでくるという心理状態を徹底して研究していたという事。
だから将軍を背後にして守りながら斬り込んでくる相手だけに的を絞って処理出来たんだと思うし。」



ガラシャ1
「ア!そうか!ですよね。どんなに素早く動けたって、後ろに将軍様を守りながら戦わなければならない訳ですから、自分から斬り込めないんですもんね。だとしたら…。」



センセエ2
「そう、敵の35人の武者の内、誰がどのタイミングでどう斬ってくるかという事を、むしろ的(まと)の状態の宗矩が紙一重でわかっていないとそんな離れ技は出来ないよね。」



ガラシャ1
「だから何も斬った7人に対して、いわゆる『見せ太刀』というか、誘いの一振りを仕掛けて“逆風”だったという事ではないと。」



センセエ2
「多分ね。重要な事は、柳生新陰流というのが、殺し合いであるはずの真剣刀法の中で、そうやって相手の心理を研究するような事を 型として残すくらいに重要視していたという事だね。」



ツルギ2
「ウギャアア!!」




ガラシャ1
「ん?どうしたの、ツルギ君。」




ツルギ2
「結局頭を働かせないと剣術って成り立たないという事を改めて突き付けられたみたいで…。取り乱してしまいました。」



センセエ2
「はっはっはっ(笑)、その通り。だからこそ柳生新陰流は将軍家の剣法として長く伝えられるという事になるんだからね。」



ガラシャ1
「“逆風”だけではなく、他の型にもその様に相手の心理を読むという内容のものが多いわけですよね、新陰流は。」



センセエ2
「その通りだね。新陰流には基本として『三学円(さんがくえん)の太刀』と『九箇(くこ)の太刀』というのがある。有名な『一刀両断』というのは三学円の太刀の1本目の型だからね。
これは相手に対して一見無防備な状態をつくり、相手に打たせる事で成立するという行程が型の中にある。
そして三学円の次の九箇の太刀の中に逆風は含まれるんだ。三学円の『待つ』という事から、『仕掛ける』という事を学ぶんだけど、これはただの懸り(かかり)というのとは違うんだ。」


談話イラスト122





ガラシャ1
「無鉄砲にガーッ、と行くのとは違うんですね。」



センセエ2
「そう。『表裏を仕掛ける。』と言って、相手が打ってくる、あるいは打ってこざるを得ない状態に持ち込む様に仕掛けるという事。
この表裏を仕掛けるというのを新陰流では『迎え』という。これらが将軍家の兵法として成立するには持ってこいだった項目として働いたんだ。家康の基本的な考えと合致するからね。」



ツルギ1
「家康の?それはどういう点でですか?」




ガラシャ1
「バカねえ。家康って、例えば全国統一にしたって、信長や秀吉の様に『取りにいく』のではなく、『待つ』という事で成し遂げたわけでしょ。ホトトギスの歌のように。」



センセエ2
「関ヶ原の戦いでは、今度はただ『待つ』のではなく、上杉征伐に行くと見せかけて石田三成を誘いだしているから、これはまさに『迎え』だね。」



ガラシャ1
「なる程…。『大なる兵法(戦さのやり方)。』が一対一の『小なる兵法(個人戦)』と概念として一致していますね。」




ツルギ2
「つまりボクの様なものは天下も取れないし、個人戦には勝てないという事か!アーア!!」







                     つづく      ツルギ3
スポンサーサイト
[ 2013/06/17 00:00 ] 談話 | TB(-) | CM(-)
PICK UP!!
UP 
【技講座⑭構えのジャンル】コチラ
90

【技講座⑬沈身の半身】コチラ
84

【技講座⑫身体の各パーツの分離】コチラ
技83

【技講座⑪刀の握り】コチラ
技講座写真70

【技講座⑩半身歩法】コチラ
技講座写真65

【技講座⑨剣を使わない抜刀稽古】コチラ
技講座写真59

【技講座⑧肩の埋め込み】コチラ
49

【技講座⑦柔らかい胸と沈む腰】コチラ
技講座写真32

【技講座⑥抜き打ち(抜刀・横払い)】コチラ
技イラスト2

【技講座⑤手の平合わせ→水平面の移動】コチラ
技イラスト2

【技講座④水平斬り】コチラ
技イラスト2

【技講座③脱力の技、二】コチラ
技イラスト2

【サイムライダイエットエクササイズ2】コチラ
トモエさん(顔)

【サムライダイエットエクササイズ1】 コチラ
トモエさん(顔)

【技講座②脱力の技、一】コチラ
技イラスト2

【技講座①流れるように・・・】コチラ
技イラスト2
検索フォーム
QRコード
QR


上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。