談話室『和太刀』

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第119回 「“七人の侍”の正体は信綱でござる!!」 の巻


ツルギくん
ツルギ1
「さて、前回から最強の剣術家の一人、新陰流創始者である上泉伊勢守信綱についてお話してもらっています。」




ガラシャさん
ガラシャ1
「越後の上杉謙信(うえすぎけんしん)配下の長野業政(ながのなりまさ)に仕えている時、甲斐の武田信玄に攻撃されて、もう最後だと思った時、信玄配下の特使が来て、信綱の剣術の腕ゆえに殺すのは惜しいと言って、信綱は助けられるんですよね。」


センセエ
センセエ2
「そう。スゴイよね、ここが既に…。敵からも認められちゃうんだからさ。
あ、因みに上泉伊勢守信綱の『信』という字は武田信玄の『信』の字を与えられたんだよ。」


ツルギ1
「エッ? そうなんですか! ヘェ~。じゃあ信綱はその後、信玄に仕えたわけですか?」



センセエ2
「いいや、それはしなかった。信玄は召し抱えようとしたんだけど、信綱はこれを断ったんだ。」


ガラシャ1
「それじゃあ普通怒っちゃいません? せっかく助けてあげたのに。『自分の立場がわかってんのかぁ~!?って。」



センセエ2
「もちろん最初は信玄も怒ったさ。でも信綱の想いに負けたんだよ。つまり、今後誰かに仕えるよりも『新陰流』を世の中に広めたいという強い想いにね。
で、今後誰にも仕えないという事を条件に、信玄は己の一字を与えたというわけ。」


ツルギ1
「かあ~っ!カッコイイ!!信綱も殺されるかもしれないのに天下の武田信玄にモノを申す度胸がスゴイけど、それを許す信玄がまた…。」




ガラシャ2
「確かに、さすが武田信玄!!器(うつわ)が違うわね~。」



センセエ2
「だよね。で、永禄6年(1563年)、信綱は弟子の疋田文五郎(ひきたぶんごろう)と神後伊豆(じんごいず)を連れて、新陰流兵法を世に広めるために上野国を旅立った。一行が京に向かっていく途中、ここで有名な事件が起こったとされる。」



ガラシャ1
「有名な…?」



センセエ2
「うん。ある村にさしかかったところ、その村である事件が起きていたんだよ。村人に疋田文五郎が何が起きたのか尋ねると、浪人者が子供を人質にして小屋に籠ってしまって、捕まえようとするなら子供を殺すと言っているという。」


ツルギ2
「いつの世にもいますね~。そういう迷惑な野郎…。」



センセエ2
「で、達人信綱は考えた。そして通りがかりの僧に『衣服を貸してくれ。』と頼んだ。さらに村人に剃刀(かみそり)を借りて自分の頭髪を丸坊主にしてしまった。
つまり信綱は僧に変装したわけだ。そして村人に握り飯を二つ作ってもらい、浪人が籠っている小屋に向かったんだ。」


   談話イラスト117




ガラシャ2
「あ! その話。」




ツルギ1
「ン? 何かどこかで聞いた事あるな…。そ、それでどうなったんですか?」



センセエ2
「当然浪人は、『近付くな!子供を殺すぞ!』となる。これに対して信綱は、『まあ落ち着け。見ての通り私は僧の身だからお前をどうこうしようというのではない。ただ子供がひもじい思いをしているから、せめて握り飯の一つも食わせてやってほしい。
お前さんとて腹も減ったのではあるまいか?ほれ、握り飯が二つあるからお前さんも食べなされ。』と、こう言って、まず握り飯を一つ放った。浪人は左手でその一つをキャッチした。そして続けて信綱が放ったもう一つを受け取ろうとした時、思わず子供のノドに当てていた刀を離してそれをつかんだ。
その時、突然信綱がひらりと動き、瞬く間に浪人者は信綱の膝の下にいたという。」


ツルギ1
「あ~っ!その話!『七人の侍』だ!!」




ガラシャ1
「そう、黒澤明監督の代表作、『七人の侍』の中で、名優・志村喬(しむらたかし)さん演じるお侍さんが小屋に立て籠もった浪人をやっつける時のエピソードよね!」




ツルギ1
「ウ~ン。あの話、上泉伊勢守のエピソードだったのか。」




ガラシャ2
「確か剣豪『塚原卜伝(つかはらぼくでん)』編でも、船の上で勝負を挑んできた侍に、『ここでは他の人に迷惑だから、あの小島で勝負しよう。』と言って、侍が島に降りた瞬間に船を島から離し、侍を置き去りにするという『無手勝流』のエピソードを、映画『燃えよドラゴン』でブルース・リーがそのまま演じていたというのがありましたけど、昔の映画って、日本の剣豪のエピソードを引用している事が多いのかもしれないですね。」



センセエ2
「そうだね。よく研究していると思うよ。達人の映画をつくる時に達人の伝説やエピソードからそのまま引用するというのは頭いいよね。説得力が出るというかさ。
ちなみにブルース・リーの場合は自分の創設した『ジー・クンドー』という武術の理念を語る時にも、『水のようになりなさい。』と、宮本武蔵の五輪書から引用しているような所があるから面白いよね。」


ツルギ1
「ウ~ン。達人は達人を知るという事だなあ。」




ガラシャ1
「でもセンセエ、たかが浪人者一人を捕まえるために、そこまで用意周到に作戦を練って、自分が坊主になってまで子供を助けるなんて、やっぱりスゴイと思います。だって信綱ほどの人なら、そのまま浪人に斬りかかっていっても、何とかなったと思いますけど、子供を確実に助けるためにそんな事を考えつくなんて。」



センセエ2
「そうだね。『活人剣』という新陰流の理念につながる話だよね。敵の白刃の下に身をさらす時に、ただ何も持たずに無謀に突っ込んでいくわけではない。でも結果的には死なずに事件を解決するわけだから。」


ツルギ1
「そうかあ、結果的には悪人も死んでいないんだもんなあ。スゴイなあ。」



センセエ2
「『七人の侍』という侍とはどうあるべきかという事を描いた作品の中で、このエピソードを選んだ黒澤明監督もさすがというべきか、やっぱり『世界の黒澤』というべきだろうね。
まあ、『七人の侍』においては、本当の勝者は『生きる』という事に対して最もこだわった農民だという事で映画は終わるんだけど。」


ツルギ1
「『七人の侍』、もう一回見てみようっと。」



センセエ2
「うん。ぜひ見てみるといいよ。ボクは多分30回くらい見ているから(笑)。さて、信綱の話…。イヤ、旅はまだまだ続きます。それは又次回ということで。」


ツルギ1 ガラシャ1
「よろしくお願いします!!」







                          つづく      センセエ(全身2)
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[ 2013/04/15 00:00 ] 談話 | TB(-) | CM(-)
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