談話室『和太刀』

~立ち廻りから得られる身体のお得情報!~

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第117回 「剣聖登場でござる!! その④」 の巻


ツルギくん
ツルギ1
「いやあ、これまで剣豪・塚原卜伝の人生を3回にわたって振り返ってきたワケですけど、濃い~人生ですねェ。」




ガラシャさん
ガラシャ1
「人生の大半を廻国(=旅)して過ごしていたりするから、人との出会いが多いのかもネ。」



センセエ
センセエ2
「それは言えるね。まわりを取り囲む人材は豊富だよね。第3回目の廻国は弘治2年(1556年)からなんだけど、この時は『塚原卜伝』という名前を自ら名乗り、各地の重要な大名を訪れたりしているからね。」



ガラシャ2
「ああ、その中に第13代将軍、足利義輝とか北畠具教(きたばたけとものり)とかがいたわけですね。」




センセエ2
「うん、パトロン探しに優れていたんだよ、卜伝先生は(笑)。」



ツルギ1
「生きるのがちょっと不器用なタイプの宮本武蔵とは又全然違いますネ。」



センセイ
「そうだねェ。他にもこの旅の途中に弟子になった人物を調べると、今川氏真(いまがわうじざね)、山本勘助(やまもとかんすけ)、足利義昭(あしかがよしあき)、武田信玄(たけだしんげん)等…。」



ツルギ1
「た、武田信玄公にまで…!!」



センセエ2
「常陸国(茨城、千葉あたり)に入ってからも、諸岡一羽(もろおかいっぱ)、真壁氏幹(まかべうじもと)、斉藤伝鬼房(さいとうでんきぼう)、林崎甚助(はやしざきじんすけ)とかに教示している。」



ツルギ1
「スッ…ゲエ!林崎甚助って、あの抜刀術(居合術)で有名な人ですよね。」




ガラシャ1
「諸岡一羽だって確か『一羽流』というのを起こした名人よ。
あ、でもセンセエ、卜伝先生の人生の中でよく話に出てくる…というか、一般的には有名なお話がありますよね。鍋蓋(なべぶた)試合…。」




ツルギ1
「ナベブタ?…あっ、そうか、それ知っている!塚原卜伝が鍋蓋を使って乗り込んできた天下の宮本武蔵の剣を止めたとかかわしたとか!!」



談話イラスト115[1]






ガラシャ1
「それ、やっぱり創作なんでしょうか?」



センセイ
「ウン、まあね。創作でしょ。」



ツルギ2
「なあんだ、やっぱり…。何か面白くないなあ。」



センセエ2
「まあでも、武蔵と卜伝、天下の剣豪二人がまみえたなんて、まさに創作としては盛り上がるよね。でも実質無理です。武蔵が生まれたのは卜伝が亡くなってから10余年たってからだから…。卜伝が生きている時、武蔵はまだこの世に生れていない(笑)。」



ツルギ1
「それじゃあ絶対に無理です(笑)。」



センセエ2
「でもエピソード自体は元になったらしいものもあるんだ。卜伝先生が第3回目の旅から帰省したのは永禄9年(1566年)。つまり足掛け10年に及ぶ旅だった。で、妻の墓と塚原城の中程に小さな草庵を立てて住んだと言われている。」



ガラシャ1
「妻!?卜伝先生って奥さんがいたんですか?」



センセエ2
「うん。生涯でただ一人の女性だった妙(たえ)という人がね。卜伝45歳の時に結婚してそれから10年程して奥さんは病死したらしい。」



ツルギ1
「う~ん。剣の道に女性の道…欲しいものは全て手に入れたんだ!!」



センセエ2
「で、この草庵の近くに弟子の松岡兵庫助(まつおかひょうごのすけ)が住んでいたらしいんだけど、この邸内で死去したとある。83歳だった。」



ツルギ1
「83歳か。この時代にしては長く生きた方ですね。」




ガラシャ1
「松岡兵庫助って後に家康に『一の太刀』を教えた人ですよね。」



センセイ
「そうです。よく覚えていたね。それでね、この草庵に住んでいる時の弟子が先程も名前が挙がった、林崎甚助、斉藤伝鬼房等なんだけど、ある日一人の武士が教えを乞いにやってきて、その人に鍋蓋で相手をしたらしい。で、その武士がたまたま『宮本』姓だったとか…。」



ガラシャ2
「なる程。それで、どうせなら『宮本武蔵だったら話が盛り上がるな~。いっそ武蔵にしちゃえ!』と後世の人がつくったという訳ですね。」




ツルギ1
「何かわかるなあ、その気持ち。それに武蔵の剣を止めたというなら塚原卜伝の株も上がるしなあ。良い売り込みですねぇ。」




ガラシャ1
「センセエ、因みに林崎甚助は居合の達人として有名ですけど、斉藤伝鬼という人は?」



センセエ2
「斎藤伝鬼房という人は後に天流剣術というのを創った人でね、天皇の前で演武したこともある人だ。弟子をかばって全身に矢を受け、38歳で死亡したという記録がある。」



ツルギ2
「ウッ!!弟子をかばって全身に矢を…。何か泣ける話ですねえ。」




ガラシャ1
「弁慶のような人ですね。それにエピソード自体、まだ世の中が戦乱だったということがわかるわ。」



センセエ2
「そうだねぇ。」



ガラシャ1
「アッ!最後にちょっといいですか?ツルギ君、アンタ、ホントに人の話を聞いていないっていうか、記憶力が無いっていうか!!」




ツルギ1
「な、何だよ、イキナリ!?」




ガラシャ1
「鍋蓋試合がフィクションだったって話、この談話室ブログの第51回目でもう既に出てるからねっ!」




ツルギ2
「エエ~?そうなの?だってその質問したのガラシャさんじゃないか~!!」




ガラシャ2
「フッ…。試したのよ、アンタを…(笑)。」




ツルギ2
「ギャオオ!(泣)」









                            つづく       ツルギ4
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[ 2013/02/18 00:00 ] 談話 | TB(-) | CM(-)
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