談話室『和太刀』

~立ち廻りから得られる身体のお得情報!~

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第103回 「天に登る技の理論でござる!!」 の巻


ガラシャさん
ガラシャ1
「さて、センセエ、この『源平の合戦』にまつわるお話に入ってから随分たちましたので、そろそろ(一度)シメたいと思いますが、それにあたってこの時代の武将の剣技というか身体性について、最後に触れておければと思いますが。」


センセエ
センセエ2
「ああ、そうだね。ウチ(和太刀)らしくね。じゃないと『日本史の秘密コーナー』としての役割で終わってしまうしね(笑)。」

ツルギくん
ツルギ1
「前回、義経の『鵯(ひよどり)越え』における崖下りの時の『人馬一体』とか、『八艘飛び』における『浮く』という身体性のお話はなる程と納得しましたけど…。」



センセエ2
「ああ、『飛ぶ』という感覚というのは『浮く』というのに近いというか、つまり足を使って『跳ぶ』のではなく『飛ぶ』ということであるという事だよね。居合術においても『浮身(うきみ)』という身体の動きの質は『極意』に直結するものだと思うんだ。
義経について言うと、奥州から京に舞い戻った時に、陰陽師(おんみょうじ)の鬼一法眼という人が、当時、六韜(りくとう)という兵法書を所蔵していて、それを盗み出したという話があったでしょ。」


ツルギ1
「はいはい。意外とガツガツした奴だったんですよね、義経って。」




ガラシャ1
「そんな事言うもんじゃないのっ!!」



センセエ2
「はっはっは(笑)。でね、その六韜には、八尺の壁に登って天に登るという秘法を会得するには…という内容が書かれていたというんだ。」


ツルギ2
「天に!? ……死ねっていうことかな?」



ガラシャ2
「バカッ。つまり、それが浮身という感覚とか『飛ぶ』という感覚の元になっているのではないかと?」



談話イラスト101



センセエ2
「そういう事。ここにおいての『登る』という表現なんかで思うのは、反動をつけて跳び上がるというような、いわゆる『タメ』を使った動作じゃないという事だよね。第一、この『タメ』を作っている時間等無いんだ。『剣』相手ではね。」


ツルギ1
「『いっせいのォッ!』って言っている間に斬られちゃいますもんね。」



センセイ
「そう。相手の攻撃動作を把握してから跳躍(ちょうやく)…イヤ、普通によける事さえも、タメをつくってから動いていたのでは命がいくつあっても足りない。運良く最初の太刀がかわせたとしても、二の太刀、三の太刀と連続攻撃を仕掛けてこられたら、ひとたまりもない事は明白です。だから足で身体を運ぶんじゃなくて、身体(=体幹部)そのものが変化をしないといけない。
だから『とぶ』のも足を使って身体を空中に上げるんではなく、身体そのものが空中に引き上がり、足はむしろそれに従うようでなければならない。居合術の伝書なんかにも、座した体勢から抜き付けながら立つ時は、『煙が立ちのぼるように…。』なんて書いてある。だから『浮く』という事なんだ。」


ガラシャ1
「なる程。で、六韜の『天に登る』というのはそういう身体の技術の極まったものではないかという事ですね。」



センセイ
「そうそう。だから武蔵坊弁慶が敗れた義経(=牛若丸)の跳躍術(ちょうやくじゅつ)というのが存在したとすれば、それはジャンプ力が凄かったという事ではなく、この六韜の『天に登る』術なんじゃないかと思うんだよね。」


ガラシャ1
「何か聞いていると、『力に頼る』という事ではないから、女性でも可能な気がしてきました。」



センセイ
「もちろんそうだよ。だから『巴御前(ともえごぜん)』なんかがそういう感覚の技を使っていたと思うんだよね。『力』の理論じゃないから、女武者である巴御前にこそ向いているとも言える。」


ガラシャ1
「わあっ! そうなんですか。嬉しいな。稽古ヤル気が凄く湧いてきちゃいました。」



センセエ2
「はっはっは(笑)。それは何より。例えば巴御前は馬上の組打ち(くみうち)が優れていたという伝説があるんだけど。」


ツルギ1
「はあ。確かに組打ちというのは戦さにおいては大切だとされている技術ですよね。武器を失った時や、薙刀や槍を使用していて、相手に懐(ふところ)に入られたら、組打ちが出来ないと終わりですから。」



センセイ
「そう。で、馬上組打ちっていうのは、つまり馬上にて組打ちをするという事でしょう。」


ガラシャ2
「アッ!! そうか。力技だったら不安定な馬の上で組み伏せるなんて不可能だわ。」



センセイ
「御名答です、ガラシャさん。そうなんだよ。普通戦場においての組打ちっていうのは馬上から相手を引きずり落として、自分も馬から降りて組打ちでという展開か、互いに落馬した後だったりするんだから、不安定な馬の背中に乗りながらというのは、力の支点や力点が単純なテコの原理や力技ではどうしようもないという事だからね。
イメージで巴御前が同等に戦ったというと、どうしても『男勝りの強力女』みたいな事を想像してしまうと思うんだけど、そうじゃないと思う。」


ツルギ1
「実際、巴御前のそういう記述っであったりするんですか?」



センセエ2
「うん、あるよ。内田三郎家吉という武者を馬上組打ちで討ち取ったという伝説がね。」


ガラシャ1
「セ、センセエ、あとちょっとだけ…そのお話を聞かせて下さい!!」








                つづく     ガラシャ3
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[ 2012/09/16 00:00 ] 談話 | TB(-) | CM(-)
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