談話室『和太刀』

~立ち廻りから得られる身体のお得情報!~

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第8回 「主体運動スイッチを切り替えるでござる!!」の巻

ツルギ1「何だか本当にスゴイ世界だなあ……。
ツルギくん  僕も日々の稽古の積み重ねでそうなれれば良いけど……。」


センセエ2「大丈夫!!
センセエ   っていうか、こういう事って人間なら誰でも挑戦出来得る事なんだから。
       身体の構造が違う訳じゃあないんだしね。

       イチロー選手だけが背骨の数が多いとか、
       浅田選手だけ心臓が2つあるとかじゃあないわけでしょ。
       そこは人間の身体だから皆平等だよ。」

ガラシャ1「あっ。センセエよく稽古中にそういう事言いますよね。」
ガラシャさん


センセエ2「うん。よく殺陣の稽古や体術の稽古中に見本を見せた時、
        ふと周りを見ると皆引いちゃっているというか ね……(笑)。

        それはアンタだから出来るんだ
        みたいな空気が広がっている時があるのね。」

ガラシャ1「あるある(笑)」

センセエ2「何回も言うけど、そういう動きというのは現段階で出来なくても、
        そういう意識が高まるような稽古を重ねていけば、
        誰でも可能なんだからね。」

ツルギ1「失礼な事聞いて良いですか?」

センセエ2「もちろん。」

ツルギ1「見本を見せている時に優越感を感じたりする時ってありますか?
        どうだぁ!! みたいな…。」


センセエ2「うん、無いと言えばウソになるね。」

ツルギ1「いいなぁ。」

センセエ2「でもそれは皆に対してどうのというのは無い。
        どちらかというと苦労して稽古で出来るようになった
        という喜びはあるという意味でね。」

ガラシャ1「センセエ、エラ~イ!」

センセエ2「イヤ、そういうんじゃないんだよ。

        僕だって別に聖人君子じゃあないから、
        他人に対して優越感を持ったり、
        人より上でありたいと思う気持ちは正直0(ゼロ)ではないよ。

         でも、殺陣や芝居をする事って個人競技じゃあなくてモロに共同作業だからね。

        誰かが一歩リードして引っ張る必要というのは多分に感じるけど、
        あまりそうでも良くないしね。
        全体がレベルアップしてこそ価値のあるものなんだよ。
        そうじゃないと意味が無いってホントに最近は特に思うね。」

ツルギ1「稽古頑張りま~す。(笑)」

センセエ2「で、ここまでの話で大事な要点をまとめておきたいんだけど、
        身体の動きの質を変える事がパフォーマンスを向上させる事になるという話で、

        ① 自分や相手や使用する道具等に対して、計る能力、感知能力が必要である。

        ② 高度なパフォーマンスを実行するためには、身体のパーツを細かく分け、
          一つの作業に対して多くのパーツが動きとして参加出来た方が良い。

        という所まで話を進めてきたんだけど、良いかな?」

ガラシャ1 ・ ツルギ1 「ハイ。」

センセエ2「で、こういう事をやろうと思ったら、
        全身に力を入れて力んだだけでは何とかならないというのも…。」

ツルギ1「そこの所はかなり納得しました。
        身体のパーツを細かく分けてそれを総合的にどう使うかなんて、
        力んでいたら絶対無理ですもん!」


センセエ2「ツルギ君、良い傾向だねぇ(笑)。

        で、これはパーツを分けられたらと言うか、その使い方の問題なんだけどね。
        『主体運動スイッチの切り替え』というのが大切なんだよね。」

ツルギ1「エ!?主体運動スイッチ…って。」

ガラシャ1「私何か分かる様な気がする。

        例えば抜刀する時(刀を抜く時)経験の浅い人ほど
        右手で剣を鞘から引っこ抜こうとして引っかかるけど、
        実際にちゃんと抜刀しようと思ったら、
        鞘の方を左手で引いて刀身を出す…みたいな事ですよね。」


センセエ2「そう、ガラシャさん100点です。
        例としてはとてもわかりやすいよね、それ。  

        さらにちょっと『抜刀』についてつっ込むとしたら、
        確かに抜刀術や居合術などにおいて、
        右手で刀身を投げ出す様に勢いで抜こうというのは素人のする事で、

        実際は左手…というより左腰や左肩の引き落としにより刀身を鞘から出せないと、
        ちょっと長めの刀を抜こうと思ったら、すぐに刀身が鞘に引っかかって
        抜けなくなったりするわけだよね。」

ツルギ1「うわあ。耳が痛いなあ。僕なんか今でもアセると、
        つい右手で剣を引っこ抜こうとして引っかかっちゃう。
        頭ではわかっているんだけど、目の前に相手がいて、
        速く抜かなくちゃと思えば思うほどそうなっちゃったりとか…。」


センセエ2「そうだよね、わかるよ。目標に対してつい近道をたどろうとしてしまうというね。

        でも結果、刀が鞘から抜き出せないばかりじゃなく、
        例え抜けたとしても右肘が伸びきってしまって、
        とてもモノを斬るという質の剣ではなくなり、刃筋もたたない。

        第一肝心の相手(目標)までいくのに円を描いちゃって
        最短距離ではいかなくなってしまい、
        良い事なんか何一つ無くなるワケだ。」

ガラシャ1「それで鞘を『腰と肩で引き落とす。』
        という事が必要になるわけですね。」


センセエ2「そう。そういう昔のサムライがやっていた合理的な動き方を使わないと、
        今の(現代人の)我々の勝手な思い込みや都合で動いてしまうと、
        とんでもない間違いが起こる。

        そして納刀(刀を鞘に納める事)の時にも鞘の中が傷付かない様、
        そして相手に対してスキの無い様に、
        刀身に対して鞘の方から(滑らせる様に)迎えにいくんだ。」

ガラシャ1「そうやって合理的に動くというか、
        そういう所作って形に起こしてみると美しいですよね。
        機能美っていうか。」


   談話イラスト6


センセエ2「そうなんだよ。でも今時代劇とかを見ても、
        抜刀の時に鞘を引いているとか、納刀の時にキチンと鞘から迎えにいっている人とかは
        ほとんど見ない。」

ガラシャ1「何故なんでしょう?」

センセエ2「さあ……。やっぱり手っ取り早くというか楽しちゃうというか。
        殺陣やチャンバラにとってそういう事って、
        僕はとても大切だと思うんだけどね。」

ガラシャ1「娯楽と言っても、
        昔のサムライの所作を出来るだけ正確に伝える
        というのは大事な事なのにね。」


センセエ2「そう。他にそういうものを目で見て伝えられる文化って無いからね。

        剣道を見ても、防具をつけて斬り合うというよりは
        打ち合っているわけだから『鞘引き』がどうのという事はあまり触れられないよね。

        そういう意味においては責任は重大なんです、僕らの仕事というのは!

        『どうせチャンバラだからどうでも良いじゃないか、そんな事…』
        では済まされない。この事については又後で話そうと思うけどね。」

ガラシャ1「よろしくお願いします。」

ツルギ1「はぁ(ため息)……。でも僕は少しそういう人達の気持ちもわかるんですよね。
        どうしてもそういう事って面倒くさいというか。

        それに鞘引きもそうだけど、やったってすぐに出来るワケではないというか。

        鞘引きでスパッと速く抜けるって、手のスピードと
        腰や肩を捌くスピードが一致しないと上手くいかないじゃないですか。
        慣れないうちは、鞘を引いてから
        右手がノロノロと動きだしてしまうし。」


ガラシャ1「あんたっていう人は……。」

センセエ2「まあまあ(笑)。でも本当にそれはわかるよ。
        そういう事だよ!

        我々現代人っていうのは目の前の目標物に騙されて
        すぐに近い道をたどろうとして、そこに努力してしまう。
        これは『現代病』と言っても良いくらい。

        身の回りを見たら、そういう手っ取り早いモノというのが売りのモノって
        いくらでもあるでしょう。そういう文化にあふれている。」

ガラシャ1「ホントにそうですね。
        電化製品や日常に使うもの全てといって良いくらい。

        合理的とか効率が良いといえばそうなんだろうけど、
        もはや一番人間の身体がいらないんじゃないかって思うくらいに。」


センセエ2「うん。でもその『手っ取り早く、誰でも簡単に……』
        みたいなモノを一番求めているのは我々だからね。

        で、そういう事に工夫に工夫を重ねて、こねくりまわした挙句、
        最後にはもうワケがわからなくなっちゃって、
        最初の目的は一体何だったっけ?みたいなね。

        そうやって楽をしようとした結果、
        もともとそこにあった大切なものを失ったり忘れ去ったりしてしまうわけ。

        『身体を使う文化』においては特にそういう事の影響が色濃く出ているよね。」

ツルギ1「反省してます。」

センセエ2「(笑)。ツルギ君の事を言っているんじゃないよ。
        僕も含めて全般的にという事だよ。

        そこで、『主体運動スイッチの切り替え』が必要になってくるわけ。

        目先のモノに対して手っ取り早い方法を取ろうとしてしまうのは、
        それが一番有効だと頭や身体が判断するからそうなってしまうわけでしょ。

        ①番のボタンを押せば有効で、②番のボタンは①より少し遠い場所にあるし、
        チョット押す前に作業工程があると…。
        ③、④のボタンに至ってはもうほとんど関係ないんじゃないかという所にある。

        でも正解は実は④であるとする。

        その事を納得するには④番のボタンが正解だってわからなくちゃならない。」

ツルギ1「でも、やっぱりこれはどう見ても①のボタンなんじゃないか。
        もう一度①番のボタンを押してみようって(笑)。それ僕です。」


ガラシャ1「正直でよろしい(笑)。」

センセエ2「いや僕だってまだそういう手っ取り早さに負けてしまう時があるよ。

        抜刀一つにしたってツルギ君と同じく、
        昔は訳も分からず気合いと勢いで右手で引っこ抜いていたんだから。

        で、片手で剣を強く振るにはどうすれば良いか考えて、
        1日500回くらい腕立て伏せしたりして(笑)。」

ツルギ1「エ!?センセエもですか!
        ……何だかちょっと嬉しいなあ(笑)。」


センセエ2「で、しばらくして、鞘を引くやら腰を捌くやらという事を聞いて、
        『そうか!』と。

        ところが先程ツルギ君が言っていたように、
        頭では理解出来ていても身体が言う事を聞いてくれない。

        緊張したり焦ったりすると、つい右手が動いてしまい、
        後の(身体の)パーツはただそこに頑張っているか、
        勢いを出すための間接的動作しかしてくれない。

        『小手先の芸』ってヤツ。

        まあ、正確に言うと結局抜けないわけだから
        『小手先の芸』にもなっていないんだけど…。

        でもね、最初は無理なんだよ。
        だって刀は確実に右手で持っているという事実があるわけでしょ。

        それを有効に使うには右手ではなく左腰を使うと言われても
        (理論上納得がいっても)、生理的に…というか
        本能的に身体が理解していないワケだから。」

ガラシャ1「頭と身体のズレ…。わかるなぁ。
        前にセンセエが言っていたんだけど、
        『説明を聞いて本当に理解出来たら、
          殺陣なんか通信教育で出来る。』って(笑)。」


センセエ2「そう。だから僕は、稽古中に説明だけ聞いて『わかったあ!』
        なんていう人はあまり信用出来ないんだよね。
        それはわかった事にはならないから。

        むしろ頭だけで理解しようとしたら、
        ①番のボタンだと絶対わかっているところを
        ④番のボタンを押すのが当然という事を
        動かず理解しちゃっているわけだからさ。」 

ツルギ1「キミ、この禅問答をよく理解出来るネってなりますよね(笑)。

        うわ!…今わかった!……僕、信用されていない。」


ガラシャ1 ・ センセイ 「(笑)」

センセエ2「OKかい?今日はそろそろ終わりにしようか。

        次は『主体運動スイッチの切り替え』を使うと
        どんな事が可能かという具体例を挙げて話そう。」



                 つづく   ガラシャ3
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[ 2011/04/03 00:00 ] 談話 | TB(-) | CM(-)
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