談話室『和太刀』

~立ち廻りから得られる身体のお得情報!~

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『雑!!演殺陣人達(ざっつ!!えんたてめんつ)』 26:出現する階段

『雑!!演殺陣人達(ざっつ!!えんたてめんつ)』

 このコーナーは、和太刀主宰者・清水大輔の子役から始まり、
殺陣師になり、現在に至るまでに出会った人や出来事をかき集めて
バラバラに(思いつくままに)脱ぎ散らかしたエッセイ風の独白文です。






26:出現する階段


今から17、8年くらい前の事。某出版社の『出版記念パーティー』で立ち廻りをする事になった。
当時はこういうパーティーで立ち廻りの仕事が何故か多かった。

本を出版したのはある航空会社のパイロットを引退された方。
一般の方が知り得ないような飛行機に関するおもしろ話や、暴露話を集めて本にしたものだった。
つまり立ち廻りとは特に関係が無いのだが、まあいわゆる余興というやつである。

通常はこういう合間の余興的なものは時間にしたら5分程度のものなので、
立ち廻りは少し長めのものを1本やればすむ話である。
ところが依頼者の方が『20分くらいのもの』と言われたので、
数にして3~4本の作品をやらなければいけなくなった。

というわけで稽古期間もそこそこ長めにとり、気合を入れて本番に向かった。
4~5人の仲間と会場となる都内某所にあるホテルに着き、
ちょっと一服してからパーティー会場の下見に行ってみた。

会場はそのホテルの中でも比較的広い間だったのだが、
二つの部屋をぶち抜いて設定してあったのでさらに広く、
500~600人くらい参加者がいると聞いたので納得した。
舞台は入口を入って一番奥に作られていた。

それ程広いというわけではなかったが、まあ、4、5人が立ち廻るには丁度良い広さである。
何の問題もない・・・と、舞台正面右手に(舞台に上がるための)階段が設置してあるのが目に入った。

 言うまでもなく、立ち廻り自体は主に舞台上で行うため、
階段がついているからといって特に何という事はない。ただ我々の用意したプログラム中、
最初の立ち廻りは会場の人々の目を引き付けるため、ド派手に暴れまくるものを用意していたのだが、
その際に斬られた私は、ちょうど階段のついている位置側から前宙返りをして下に転落するというリアクションをする事になっていた。

 で、通常であれば、階段くらいはそれを飛び越える形で飛べば問題ないのだが、
立食パーティーだと聞いたので、お客様方がワイングラス等を持ちながら舞台下にウロウロしている事も予想され、若干不安になった。
担当者の方に、「本番も舞台はこのままの状態なのですか?」と確認を取ると、
「全く同じ状態です。」という。

 こういう時の対処法として、キケンなので宙返りをやめるという方法と、キケンじゃない場所を探してやる。
つまり斬られた後に不自然でなければ宙返りする方向を少し変えて、空いているところに着地すれば良いわけだ。
私は「リアクションは派手な方が盛り上がるだろう。」と思い、後者を選ぶ事にした。

 ただし立食パーティーなので、どこが空いているかは本番直前に・・・
つまり立ち廻りが始まって出ていった時に確認する事になる。
それが逆に間違いのない方法である。

 それから程なくしてパーティーが始まり、一通り作者の挨拶やらゲストの方のスピーチが行われた。
そして30分位が経過したころに我々の出番がやってきた。

 司会の方の紹介があり、怒号とともに私は仲間と一緒に刀を振りながら舞台上に出た。
ねらい通り、会場からは「オオ~!」とか「サムライだあ~!」と歓声や驚きの声が上がった。

 で、芯(しん・・・立ち廻りにおいての斬り役)を相手に振り付け通り戦い、予定通りに斬られた。
落下場所は騒いで出ていった時に確認していた。

 予想通り舞台前は(階段もあるし)、ワイングラスを持った方達が結構いらっしゃった。
だが舞台横はには人も少なく、その上我々が騒いで横手から登場したものだからポッカリと空いていた。
立ち廻りの途中でも確認したが、やはりそこが空いていたので、斬られた私は安心してそこに宙返り→落下を実行した。ところが・・・。

 踏み切る瞬間にあり得ないものが目に入った。階段である。
馬鹿な! 階段は(立ち廻り中にも確認したが)舞台前についていたし、
第一登場する時には確かについていなかったのに・・・。
だが時既に遅し!

 空中でまわって着地した私の足は階段の一段目と二段目の間にはさまり、
さらに足首をキメられたままものスゴい勢いで前に倒れたので、膝がおかしな音をたてて、
そのまま地面にたたきつけられた。


ざっつえんたイラスト26

激痛が走り、前の方で見ていた方達がザワついた。
せっかくのパーティーだ。
ここで問題を起こしてはと無理して何事も無かったかのように、その後も私はそのまま2本の立ち廻りをこなした。
こういう時にサムライの所作は有難いもので、構えや動きが独特のため、何とかゴマかしてやり続けた。
だが、右足首は間違いなく捻挫しており、膝の靭帯が伸びてしまったかしたようである。
激痛に耐えて本番を終えた後、何故あそこに階段があったのか聞くと、
事情を知らない若いボーイが私達が登場した後、(つまりまだ立ち廻りの最中に)次のコーナーで舞台サイドから上がってくるゲストのために階段をつけてしまったというのである。
これには怒りを通り越して呆れるばかりであった。
私の足は完治するまでに3ヵ月かかってしまった。
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[ 2012/09/09 00:00 ] ざっつえんた | TB(-) | CM(-)
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