談話室『和太刀』

~立ち廻りから得られる身体のお得情報!~

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『雑!!演殺陣人達(ざっつ!!えんたてめんつ)』 21:和太刀創成期・青空稽古(その2)

『雑!!演殺陣人達(ざっつ!!えんたてめんつ)』

 このコーナーは、和太刀主宰者・清水大輔の子役から始まり、
殺陣師になり、現在に至るまでに出会った人や出来事をかき集めて
バラバラに(思いつくままに)脱ぎ散らかしたエッセイ風の独白文です。






21:和太刀創成期・青空稽古(その2)



前に和太刀がまだ出来たてホヤホヤの頃、青空稽古・・・つまり区の施設やら公民館ではなく、高架下やら広場などで稽古していたことは話したと思う。
で、そこでホームレスのオジサンから『謎のヤキソバ(むらさき色をしたもの)』を危く食べさせられそうになった事も・・・。


今回もそんな青空稽古をしていた時の話である。
御存知の方もいらっしゃると思うが、我々の立ち廻り中の所作や姿勢は、それこそ昔日の侍のしていた稽古をもとにしている。だから、姿勢・・・つまり立ち方や剣の構え方等は、いわゆる現代風のにアレンジされたそれではない。
わかりやすく言うと、背筋をピンと張っているワケではないというか、現代の悪しき『気をつけ!!文化』から生まれた、間違った『良い姿勢』で立っているわけではないのである。
気をつけに近いような直立した姿勢、反り返ったような姿勢というのは身体の内転筋(インナー・マッスル)を非常に使いにくくしてしまい、又、胸を張る事で肩甲骨の幅をせばめて腕力に頼りがちな腕使いをしやすい。
その姿勢をキープせよと言われれば、誰しも剣の振り方が力任せになったり、又、肋間(肋骨と肋骨の間)をスプリング状に可動させる事が出来ず、窮屈な状態で剣を扱わなければならない。

これら非効率的運動というのは近代に入って西洋文化が流れ込み、皆右へならえと、そういう姿勢に美の価値観を置いてしまってからの事である。
だから私は『機能美』とはなにかという事を和太刀発足の時から研究し続けているわけだが・・・。
御年輩の方で、戦中戦後間もなくの頃、学校教育でこの間違った姿勢を強要されてきた世代の方々の中で、どうもこの我々の姿勢なり所作なりが、気に入らないとか、おかしいと思う方がいらしても、それは至極当然の事と言わねばなるまい。


その日も、とある公園で稽古をしていると、「君達ちょっと・・・。」と60代後半から70代前半の老人が声をかけてきた。
又、稽古の声がウルサイとか、そういう類いのお話かと思ったので、
「ハイ、すみませんです。何でしょう。」と言い、近づいてお話を聞くと、どうやら我々の姿勢が気に入らないらしい。『へっぴり腰』だとおっしゃる。

 聞けばその方は、警察学校等で護身術等を教えに行っている方らしい。
この公園の近くで刀剣等を扱った『古美術商』も営んでいるという

老人「私はそういう事(多分我々の稽古の事)を君ら若者がやっているという事については大いに応援したい。 
   だが気になるのはそのへっぴり腰や構え方だ。貸してみろ。構えはこうするものだ。」
とその老人は私から木刀を奪うと、ちょっと正眼(せいがん)に構えたり、2、3回振ってみせたりした。
 案の定、それは現代風気をつけ文化の産物であった。

老人「な、この方がいいだろう! 剣らしくてさ。」

『剣らしい』とはいったい何だろう。昔の絵巻物を見ても、そんなに背筋を伸ばして身体のド中心で構えるような武士等一人もいない。これは本当の話である。

 だが、ここまで凝り固まって『気をつけ文化』を信仰されている方に、機能美だとか、内転筋の話をしても、チンプンカンプンだろうし、まして私のような若い世代の者からそんな反論を受けたら、警察学校の教師としてのプライドが許さないであろう。
 そう思った私は、
「ハイ、とても参考になりました。有難うございました。」と言って引き下がる事にした。
だがその老人は、我々が果たして自分が言った通りにするかどうか、チェックするためだろうか。
しばらくベンチに腰をおろし、我々の方を見ていた。
仕方がないのでウチの連中にワケを話して、いわゆる良い姿勢で稽古をさせた。
すると満足したのか老人はベンチから立ち上がりかけた。
だが、「イカンなあ、それ。」と言い、ちょうど居合抜きの稽古をしていた私に近づいてきた。
 納刀(剣を鞘にしまう、入れる)の時に、左手の親指と人差し指で刀身をはさんでいた事に文句があるらしい。

老人「はさむではなく、人指し指の爪をレールの様に使って・・・。」

知っている・・・。知っているが、それは『剣』というものが、戦さがなくなり美術品として重宝されるようになってきてから、刀身に指紋がつくのを嫌がるようになってからのもので、本来は親指と人差し指の腹で、刀身についた血糊(ちのり)をぬぐうものである。


  ざっつえんたイラスト21




さすがにこればかりはと、その老人に説明したのだが、

老人「馬鹿な事を言うな!! 昔だってやり方は変わりゃあせん!! 年寄りの言う事は聞いとくものだ!!」

年寄りの言う事は・・・か。誰と比べてなのだろうか。
人生の先輩という意味ではリスペクトするのは当然である。

 しかし、いくら年寄りでも現代に生きる人間は、昔日の侍から見れば、この老人も私も、若輩者もいいところである。
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[ 2012/06/17 00:00 ] ざっつえんた | TB(-) | CM(-)
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