談話室『和太刀』

~立ち廻りから得られる身体のお得情報!~

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第82回 「ものつくる者としての自覚でござる!!」 の巻


ツルギくん
ツルギ1
「え~、前回は『女武者・巴御前』のイメージがどうやってつくられていったかを話して頂いたんですけど。」



ガラシャさん
ガラシャ1
「だからっ!! つくられたって断定しないでもらえる? 義仲の身の回りの世話をしていたらしいのは確かだということだけで。ねえ、センセエ。」


センセエ
センセエ2
「ふむ。そうだねえ。実際にどうだったのかは資料が少ないからね。
まあ、我々みたいな立場の人間は、それが創作か事実かという所はしっかり押さえた上で、それをどう作品化していくかという事だよね。
最近ものをつくっている人って、元々どうであってそれがどう変化してそう言われているのかをロクに調べもせずにやっちゃったりするからね。」


ガラシャ1
「ああ、そうですね。それは見ていてもシンドイですよねえ。もう元にしているもの自体がフィクションだったりすると、ディフォルメ(誇張)のディフォルメみたいになっちゃって、もう何だかわからなくなっちゃってますものね。」



センセイ
「そうだね。例えば、時代考証的に、衣装がしっかりしていても、それを着て演じる俳優の身体性が思いっきりダメだとかね。
ああいうのボクはアウトです(笑)。
又、ヘタにその俳優が台詞(セリフ)まわしだけは上手だったりなんかすると余計にね。」


ツルギ1
「ああ、なる程。しゃべっている時はそれなりに空気感は出ているんだけど、一度戦闘シーンになっちゃうと、動きや何やらがメチャクチャみたいな事ですよね。」



センセイ
「戦闘シーンじゃなくてもね。もう歩き方とか座り方とかで『あ~あ。』となっちゃう。
あ、これは何も礼法や作法の問題ではないんだよ。そういうのはね、口ウルサイ人達もいるみたいだけど、ボクはいくらか目をつぶれるんだ。」


ツルギ1
「? それはどうしてですか?」



センセエ2
「それはルールみたいなものでさ。例えば(現代)居合の演武なんかで、刀の置き方が何が正しいだの、下緒(さげお)はどうするだの色々あるんだけど、そういう事がキチンと整理されていても、鞘から剣を抜き出す所作がスキだらけだと元も子もないじゃない。
『精神修養のためにやっています。』とか言ったって、だったら他の事でも良くなっちゃうしね。
所作がちゃんと出来るというのは最終的に剣を扱った時にそこがMAXなように構築されるべき助走なんだからさ。
本来『このくらい出来る人というのは普段からこんなに動作も出来ているよ。』という意味合いが逆になっちゃって、『剣の扱いは上手くないけど所作は出来る。』って本末転倒だから。
居合や抜刀術なんていいながら、剣をまずゆっくりと抜いて、たっぷり集中してから『エイヤッ!!』って巻藁(まきわら)を斬ったってさ、昔だったら死んじゃうよ。そんなヒマ無いからさ。」


ガラシャ1
「そういう所って、その手の質問には答えてくれないか、『現代は昔と違うから、そういう事よりも集中するこの間(ま)が大切なんだ。』みたいな事を言いますよね。」



センセエ2
「答えてくれる所はまだ良心的だよね。でもだったら居合でも抜刀術でもなくていいはずなんだ。
原点を見失うとそういう事になる。武道、武術としてやるなら自分達が今やっている事が、本来サムライが生死の境で命懸けでやっていた事なんだと自覚してやるべきだと思うんだよね。それこそコンマ何秒が命取りの世界でさ。
フィクション専門のボクらだってそういう事を意識した上で取りかかっているわけだからね。」


ガラシャ2
「やっぱり身体性って大事ですよね。着ているものやルールだって元々はその職業を営んでいた人達の身体性や意識からつくられているんですもんね。」



センセエ2
「そういう事。だからね、我々創作家はそれが本当にあったかどうかを伝えるというよりも、そういう事をしっかり押さえた上で、どういう表現をしていくかなんだよね。
今ものをつくっている人達って意識の中に『身体性』が無いと思うんだ。だからヘタに衣装とかがしっかりしちゃうと、それを俳優さんが着た時に余計にアラが目立ってしまう。」


ツルギ2
「う~む。それは俳優さん側にも責任が…。」



センセイ
「あるよ。とても大きい。時代劇を一本やるために殺陣を勉強しますと言ってもさ、ほんの1、2カ月やっただけではそれこそ表面的なルールをなぞって終わりになっちゃうんだったら、やらない方がホントはいいんだよね。そのクセ現場に行くとそのルール自体にはすごく熱く言い争ったりね。やれ何が右だ左だと。」



談話イラスト80




ガラシャ2
「もうそこしか議論したりする事が出来ないんですね(笑)。」



センセエ2
「うん。いくら時代考証家が『出来るだけリアルに再現したいと思います。』と言ってもさ、実践する側に下地が無かったり、表面をなぞっただけだったりするともうね。器(うつわ)だけ高級で中身が悪い弁当みたいだよね。」


ツルギ1   ガラシャ1
 「あははは(笑)。」



センセエ2
「あ、だから巴御前なんかにしても、実際どうだったかは誰にもわからない。でもあの木曽義仲の世話をしていたくらいの女性がいて、それが女武者だったとしたらどうだったかと。
そういう意味では『東京国立博物館』蔵の『巴御前出陣図』の中の、馬にまたがって薙刀(長刀)を持っている巴の身体性は素晴らしい。人馬一体となって美しいし、スキが無いしね。女武者を演じる機会があったらああいう風なものを目指してみたらいい。」


ガラシャ1
「ハイ!! でもそういうのって、それを描いた人がスゴイですよね。絵師さん?」



センセエ2
「ああ、そういう事は言えるね。その絵師が武術的な事を理解出来ていなくても、スキの無い人がスキの無い様に、美しく描こうとすればね。それこそ『創造者』としてはいい仕事だと言えるし、それでいいと思う。」

  





                           つづく      センセエ4
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[ 2012/04/04 00:00 ] 談話 | TB(-) | CM(-)
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