談話室『和太刀』

~立ち廻りから得られる身体のお得情報!~

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『雑!! 演殺陣人達(ざっつ!! えんたてめんつ)』 ⑬深夜のダンサー

『雑!!演殺陣人達(ざっつ!!えんたてめんつ)』

 このコーナーは、和太刀主宰者・清水大輔の子役から始まり、
殺陣師になり、現在に至るまでに出会った人や出来事をかき集めて
バラバラに(思いつくままに)脱ぎ散らかしたエッセイ風の独白文です。





⑪深夜のダンサー


まだ私が学生時代にシゴかれていた頃の話。

 校内の中庭に『クレーター』と呼ばれるベッコリとヘコんだ場所があり、
私の所属する殺陣のクラブはそこで稽古をしていたのだが、
夕方4時30分から開始される稽古は早く終わる時でも8時近くまで行われ、
公演が近くなると9時、10時は当たり前の世界であった。

 その4、5時間の間、稽古場は諸先輩方の怒鳴り声に包まれるワケだ。
その頃はそういうコトに対して世間もユルかったので、
怒号がウルサイと言って文句を言ってくる近隣住民もおらず、逆に夜遅くに校門を出たりすると、
「大変ねえ。頑張ってね。」等と学校の目の前のそば屋のオバちゃんが声をかけてくれたりしたものだ。
(当然のコトながら、今はそんな稽古等許されるハズもなく、そう思うと恵まれていたとつくづく思う。)

 で、校門を出ればそれで帰宅出来るかというとそうはいかない。
先輩に飲みに誘われるのである。
朝までコースが当たり前で、運良く深夜1時とか2時に終わっても電車がない。
私はその頃、1年の半分は学校から家まで歩いて3時間の道を
酔いでフラフラしながら千鳥足で帰っていたのだった。

 体育会系なので絶対に断れないし、第一キツイ稽古が終わった瞬間に、
「オイ、行くぜ。」と言われるものだから逃げようがないのだ。

 稽古は週に4日。これは通常時の事で、公演の期間になれば一ヵ月半の間ほぼ毎日稽古という事になる。

 確か4日間の内訳は火、水、金、土だったと記憶している。
火曜日とか金曜日(つまり、翌日にも稽古がある日)に誘われるとこれが又キツイ話である。
朝方酔った状態で帰宅しても、小一時間程寝たらすぐに翌日の授業が始まってしまうので、
再び学校に出発しなければならないからである。

 いくら何でもそんな事が長続きする訳は無く、私が少しずつ授業から足が遠のき、
いつの間にか殺陣をやりに通学する様になったのも致し方ないというものであろう。
(でも同じ生活をしていても、家が学校のすぐ近くのヤツなんかは何とか寝られるので、
無事に卒業出来た人達も何人も知っているのだが…。)

 で、公演稽古に入ると、卒業していったOBの先輩も沢山稽古場に現れた。
そういう人達にとってはカワイイ後輩が頑張っている姿を見守ったり、稽古をつけるために来ているわけで、
実際社会人であるOBの方が現役バリバリの先輩方よりも教え方がやさしくて上手だったので、
私等は「あ~あ。今日も誰かOBの先輩が来ないかなあ。」等と思っていたものである。

 しかし、稽古終了後の『飲み会』は、そういうOBの方達の接待で
(そのかわり、お会計は大体そのOBの先輩が支払ってくれました)普段よりも尚更に忙しかった。

 接待といってもただ酒をついだりすればいいのであれば、さしたる事もないのだが、
やれ一発芸だの踊れだの歌えだのが始まるのである。
当時『カラオケBOX』なる気の利いたものはなく、スナック等では小さなステージがあり、
その上で自分の順番がまわってきた人が他の客の見ている前で当たり前のように歌っていた。
(つまり共有スペースな訳で、だから歌がヘタだと「引っ込め~!」なんて他の客が罵声を浴びせてきたりする。
当時これでケンカや暴力沙汰が起きる事もあった。)

 で、ある先輩からの指令。赤の他人である他のテーブルの客が歌っている時でも、その横で歌に合わせて踊れというのだ。
馬鹿丸出しであるが、身内ではないから失敗するワケにはいかない。
私と、その頃まだ一緒にシゴかれていた一つ上の先輩で精一杯知らない人の横に行ってバカ踊りを繰り広げてみせた。


ざっつえんたイラスト13



するとこれが思いのほかウケて、
「あいつら面白いから、ウチのテーブルの奴が歌っている時も横で踊ってくれ。」という話になり、
私と一つ上の先輩は休む事なく(だから酒を飲むヒマもなく)朝方まで自分のテーブルにいる先輩や
他のテーブルに座っている知らない人の歌に合わせて踊り続けていた。

 ギャラの代わりにボトルがテーブルの上に置かれたりもした。
やがてこれがたまり、タダ酒がいつも店にキープされる様になったくらいだ。

 だが、稽古で散々シゴかれた後に「朝までダンス」は全くもって身体にとってはナンセンスである。



 ある日、7、8曲程連続で踊ったところで一つ上の先輩が、「チョット…。」と言って私をトイレに誘った。
トイレに入った所で、「何ですか?」とゼエゼエしながら言うと、
その先輩も息を切らせて「どうする?…このままだと死ぬぞ。」と言った。
全く…何をしに学校へ行っていたのか。

 あの世で親が泣いている。

 



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[ 2012/04/01 00:00 ] ざっつえんた | TB(-) | CM(-)
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