談話室『和太刀』

~立ち廻りから得られる身体のお得情報!~

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第6回  「身体をパーツごとに分けるでござる!」の巻

ツルギ1 「その力を抜いた動き方って例えばどんなものなんでしょう。

       僕も稽古で試してみて、力んだ動きよりも、
       力を抜く動きが良いというのは何となくわかるんですけど。

       イマイチ確信を持って言い切れないというか…。
       だから不安になると、ついまだ力が入ってしまったりするんですよね。」


センセエ2 「ツルギ君は正直でよろしい(笑)。

        例えばバッターの場合、先程から出ている話の通り、
        いくら予測したってそんなに都合良くねらった通りの
        コースに来るというのは、
        プロ同志の対決でもほとんど無いんだよね。

        で、そうなると、例え思ったところにボールが来なくても、
        何とかしてボールを打ち返す工夫が必要になってくる訳だ。」

ガラシャ1 「当然それはそうですよね。」

センセエ2「それには身体に力を入れて(力んで)、
        『いっせいのオ、セッ!』ってやっていたのでは
        確率の低い博打の様なものだから、

        そうやって体幹部(胴体部分)を一つの塊の様にして使って、
        腕でバットを振り回すという事を繰り返していても
        成果は上がらないんだよ、当然ね。

        だから身体の各部分、
     
        パーツをもっと細分化して使わなくちゃいけないんだよね。」


ツルギ1「ああ、普段の稽古でもやりますよね。
       身体の細分化を意識する稽古って。
       体術(相手をつけて、それを様々な動きや形で崩したりする稽古)の時間に。

       互いに腕でつながっている状態で、
       それを肩の引きや腰の開閉で投げたり崩したり…。
       同じ投げでもどこが主体となって運動しているかという…。」


センセイ「そう、まさにああいう事だよ。

       ピッチングだのバッティングだのというのは、
       そもそも体幹部の力、中でも腰の回転とか足腰の運動を
       どうやって腕に伝えていくかというのが
       上質のパフォーマンスを行う為には重要なキーなんだけど、
      
       片足を上げてそれをよろしき場所に置き、
       膝を使って水平に柔軟性を持って速やかに重心移動を行い、
       その運動を腰に伝え、
       さらに腰のキレによってその運動が腕へ…
       という具合にね。

       そういう風に、自分の身体のパーツをバラバラに意識して
       運動エネルギーを正確に伝えられる人が、
       良いフォームをつくれるんだ。

       で、プロだったら誰でもその位は意識的にやっているのは
       当然なんだけどね。
       例え2軍の選手でも、プロというのはエリート集団な訳だからさ。

       ましてその程度の事が出来なければ、
       プロ野球なんかには入ってこられない訳だよ。」

ガラシャ1「スゴイ世界ですよね。
       ていう事はイチロー選手レベルの人というのは、
       それ以外に何か身体の動きに秘密があるんですか?」


センセエ2「それ以外というより
       それ以上と言った方が良いかもしれない。

       一般のプロの選手よりも、
       もっと身体のパーツの細分化が意識出来るという事だよね。

       細分化が進むという事はさ、
       一つのボールを打つのにそれだけ多くの身体のパーツが、
       それぞれ適材適所に働いて協力しているという事だからね。」

ツルギ1「つまり、他の選手よりももっと細かい単位で身体の部分を屈指している。」

センセイ「そうです。筋肉の働きもそうだけど骨をずらして使うとかね。」

ガラシャ1「骨をずらすって……それじゃあ古武術の世界ですね!」

ツルギ2「ウン。っていうか僕らの稽古している世界でもあるしね。」

センセエ2「肋骨をスライドさせる様にズラすとか、
       肩甲骨をズラすとかさ。
       骨格単位で身体を変化させているのが
       イチロー選手のバッティングフォームから分かるよネ。

       内角球の時はどうなのか、
       外角低めはどうなのかという詳しい部分は
       君達で今度テレビを見る時に研究してみてよ。

       あと、そういう動きについて書かれている本や
       資料も最近は出ているしね。」

ガラシャ1「最近プロ野球人気が無くなってきちゃって、
       私も前より何となく見なくなってきちゃったけど、
       そう言われると見たくなっちゃいますね。」


センセエ2「そう、ルールが多少分からなくても、
       どのスポーツでもトップ・プロと言われる人達の中には、
       そういう骨格単位まで意識して使えている選手は結構いるよ。

       そういう選手って前に話に出た、
       いわゆる肉感的にガシガシした迫力というより、
       どこか滑らかでエレガントさがあって、
       それでいてゆったり見えるのに
       相対的に見るとスゴくスピーディーに動いていたりするからね。

       自分達で、あ!この人は!って発見、分析するのも、
       スポーツ観戦の仕方として僕はアリだと思う。」


ツルギ2「フィギュアスケートの浅田真央選手とかキム・ヨナ選手なんて、
       まさにエレガントだもんなぁ。」


談話イラスト4


センセイ「そうでしょう。フィギュアの試合なんか見ると、
       ビールマン・スピン
       (足を後方に頭上より高く上げ、それを両手、
         あるいは片手でつかんで体幹を反らし、スピンする)
       なんか見ていると、身体の柔らかさが目立つけど、
       いわゆる僕らが一般的に認識する所の柔軟体操的に柔らかいとか
       固いとかいうレベルの話ではないんだ。
      
       同じスピンでも一人一人、
       骨盤の角度や肋骨の変化のさせ方に特徴があるんだ。

       第一スケートなんか、あんな事を氷の上でやっている訳だから、
       骨格や筋肉の動きを細かく認識し、
       骨盤や肋骨でも氷をとらえる様でないとね。

       ただ筋肉や運動力のアップだけを狙ったトレーニングをしたり、
       ひたすら技そのものを繰り返すだけでは
       トップ選手としては不足だと思うんだよね。

       あと、パワーをつけようと思ってウエイト・トレーニングだけをやっても、
       逆に骨が意識出来なくなっちゃって、
       上手く氷をとらえられなくなって転倒しまくるとかもね。」

    

                     つづく    ツルギ4
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[ 2011/03/23 00:00 ] 談話 | TB(-) | CM(-)
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