談話室『和太刀』

~立ち廻りから得られる身体のお得情報!~

スポンサーサイト

上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。
[ --/--/-- --:-- ] スポンサー広告 | TB(-) | CM(-)

第73回 「心と身体、大切なのはどっち? でござる!!」 の巻

ガラシャさん
ガラシャ1「前回も話にのぼった『無住心剣術』についてですけども、
        調べたら一時(いっとき)は『これぞ日本の最高峰の剣法である。』
        とまで言われていたそうですね。」


センセエ
センセエ2「そうなんだよ。これは幕末の頃の剣の達人と言われた白井亭が
        無住心剣術の小田切一雲(二代目)あたりをすごく尊敬していたんだよね。
        で、白井という人は最初は中西派一刀流で有名だったんだけど、
        同門の兄弟子の寺田五郎エ門(てらだごろうえもん)と試合して開眼して、
        その寺田が開いた『天真一刀流』を学んで二代目を継ぎ、
        さらに小田切一雲の影響で、より『心法』にかたむいて、
        そういう色合いの濃い『天真兵法』を開いたんです。」


ツルギくん
ツルギ1 「達人というからには相当強かったんでしょうね。」


センセエ2「そりゃあね。なんせ、あの千葉周作が白井と寺田の両人の事を
        『いずれも劣らぬ名人なり。』と言っているくらいだからね。」


ツルギ1「ははあ。で、その達人の白井亭が無住心剣術の小田切一雲を
        崇拝していたとあっては、『心法の剣』というものに
        説得力が出てきますよね。」


センセエ2「その通り。でもね、前に述べた通り、その小田切一雲は、
        弟子の真里谷円四郎(無住心剣術三代目)に敗れてしまっているからね。」


ガラシャ1「あれ? でも同じ流派の二代目と三代目だから、
        理論としては同じ場所にいる人達なんですよね。」


センセエ2「ところがそうとも言えないんだ。こういう情報はボクなんかは、
        例えば武術研究家の甲野善紀さんの本で知ったりした訳なんだけど、
        真里谷円四郎という人はそういう…ある意味得体の知れない
        『心法』なるものに対しては明らかにクールな人だったらしいんだよね。
        ある意味、実戦的というか。」


ガラシャ1 「あらら。お弟子さんなのに?」


センセエ2「そう。一雲という人はその著書の中で『無住心剣術の極意を得たものは、
        例え空を飛び、地をくぐるほどの術を使うものが出てきても、
        絶対に負ける事はない。』と断言していたような人だったらしい。

        多分、そういうものに対しては、格が低いものとか、
        畜生剣法(ちくしょうけんぽう)だみたいな事を
        思っていたんじゃないのかな。
        『剣の道は心で極めよ!!』みたいなね。
        で、そんな一雲が言っている相ヌケ(極めた者同志が立ち合えば
        互いに打てずに“相ヌケ”になる。という発想)
        みたいなものに対しても、『師の一雲は大袈裟すぎる。』と、
        冷めた目で見ていたようでね。」


ガラシャ1「あ~。そういうのって武術の世界の歴史ではよくあるお話ですよね。
        理論的なものを積み上げていくと、最終的にはシンプルを越えて
        抽象的になっちゃって、で、いきなり素直な人なんかに
        『じゃあ、これは?』と、具体的なものを突き付けられると
        逆に詰まっちゃうみたいな。」


センセエ2  「まさにそういう事だろうと思う。」


ツルギ1「一雲さんもビックリしただろうなあ。
        弟子の中からそんな人が出てきてしまうなんてね。」


センセエ2「はははは(笑)。でね、前にも述べた通り、
        この円四郎は一雲を破ったけれども、一雲の兄弟弟子である
        片岡伊兵衛の弟子の中村権内に敗れているわけ。」


ガラシャ1  「ハイ、前にも伺いました。」


センセエ2「実はこのくだりには面白いエピソードがあって、
        片岡伊兵衛は弟子の権内が相当強くなったと見て免許を与えようとする。
        で、その試験として権内を一雲のところによこして
        試合をさせようとしたわけ。
        検定試験というのは普通は師弟が本気になって打ち合うものらしいんだけど、
        自分ではやろうとせずに兄弟子の一雲にぶつけようと…。」


ツルギ1 「ワッ! きったねえの!!」


センセエ2「でも、いざ試合を申し込むと一雲が、
        『自分は老年ゆえ、円四郎と打ち合われたし。』と言う。
        で、後で一雲のところに権内から手紙が届いて、『こういうわけで
        円四郎と試合をしたが、免許のわりにおぼつかなかった。』
        と書いている。」


ツルギ1「わ~ッ! 何がなんだか…。でもそういうわけで、
        中村権内と真里谷円四郎が立ち合うわけですね。」



ガラシャ1「で、今度はその権内も、弟子の加藤田新作を見て、
       『吾もおよばず。』とか『まさに神陰(しんかげ)を得たり。』
        なんていうわけで…。」


センセエ2「うん。で、面白いのは幕末に、この加藤田神陰流の加藤平八郎という人が
        900人以上と他流試合をしたりしているんだけど、
        この人場合はいわゆる普通の剣術だったらしいんだね。
        心法がどうだこうだみたいな事ではなく…。」


ガラシャ1「ああ、それって何か…面白い。
        もとは心法から発生したものが、結局一周まわって
        身体を動かしてナンボという世界になっちゃうという。」


センセエ2「そう。で、また当分身体の技法の時代があり、
        また身体をつきつめると『心』にたどり着くというね。

        武術の歴史ってこういう事の繰り返しの気がするよね。
        一見すると相ヌケの理論のように『相打ちではなく、
        相ヌケで自他共栄の道である。』なんて言われたら
        何かオオ~ッ!!って思うし、スゴそうな気がしちゃうけど、
        それに突っ込む者が出て来た途端に考え方がひっくり返ってしまう。
        武術だけじゃないと思うよ、こういうのって。」


談話イラスト71







                  つづく      センセエ4
スポンサーサイト
[ 2012/02/08 00:00 ] 談話 | TB(-) | CM(-)
PICK UP!!
UP 
【技講座⑭構えのジャンル】コチラ
90

【技講座⑬沈身の半身】コチラ
84

【技講座⑫身体の各パーツの分離】コチラ
技83

【技講座⑪刀の握り】コチラ
技講座写真70

【技講座⑩半身歩法】コチラ
技講座写真65

【技講座⑨剣を使わない抜刀稽古】コチラ
技講座写真59

【技講座⑧肩の埋め込み】コチラ
49

【技講座⑦柔らかい胸と沈む腰】コチラ
技講座写真32

【技講座⑥抜き打ち(抜刀・横払い)】コチラ
技イラスト2

【技講座⑤手の平合わせ→水平面の移動】コチラ
技イラスト2

【技講座④水平斬り】コチラ
技イラスト2

【技講座③脱力の技、二】コチラ
技イラスト2

【サイムライダイエットエクササイズ2】コチラ
トモエさん(顔)

【サムライダイエットエクササイズ1】 コチラ
トモエさん(顔)

【技講座②脱力の技、一】コチラ
技イラスト2

【技講座①流れるように・・・】コチラ
技イラスト2
検索フォーム
QRコード
QR


上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。