談話室『和太刀』

~立ち廻りから得られる身体のお得情報!~

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『雑!! 演殺陣人達(ざっつ!! えんたてめんつ)』 ⑪ボクはヒーロー

『雑!!演殺陣人達(ざっつ!!えんたてめんつ)』

 このコーナーは、和太刀主宰者・清水大輔の子役から始まり、
殺陣師になり、現在に至るまでに出会った人や出来事をかき集めて
バラバラに(思いつくままに)脱ぎ散らかしたエッセイ風の独白文です。





⑪ボクはヒーロー

私が子役だった頃、「ヒーロー物」の絶頂期であったことは前にも書いた。

代表格は当然、「仮面ライダー」。

 御多分にもれず、私も夢中になり(当時は7歳)
仮面ライダーのグッズやお菓子についてくるカード等を集めて
学校等で友達と互いに見せ合ったり交換したりしていた。

 東映の子役なのだから、その辺りはもう少し一般の子供と違って
何かが手に入らなかったのかとも思うのだが、特にそうした事はなかった。



 で、東映の児童劇団に入団して3、4ヵ月がたった頃、
東映の撮影所内でドラマか何かの仕事をこなした後、母親が迎えに来てくれた。

 私の母親は、我が子が人前でもじもじするのを嫌い、
ハッキリものが言えるようにと子役の世界に私を入れたのだが、
以来私が12歳で一旦子役を辞めるまで、仕事についてきたというのはほんの2、3回しかない。
(他の子役は常に母親がそばにいたし、地方等で泊まり込みの仕事があると、
祖父母までついてきていた子もいたが、私はいつも一人だった。
鍛えようと思っての事か…。イヤ、もしかしたら単にお金が無かったのかもしれない。)

 その内の一回がこの日だった訳だが、
まだ私が慣れていなかったのを心配して…というよりはたまたま時間が空いたのだろう。
仕事が終了してスタジオの外に出たところに母親が立っていた。

 「せっかく来たのだから、食堂で何か食べて帰ろうよ。」と言われ、
二人で撮影所内にある食堂で御飯を済ませ(この食堂の値段が破格に安かった。
カレーライス一杯60円! ラーメンやそばは一杯30円だった!!
…あ! だから母親は来たのかもしれない。
撮影所までのバス代を入れても家で食べるより安くつくから…。)
二人で入口の守衛さんのいる門の方に歩いている時だった。

 隣りを歩いていた母親が門の方に指を指して叫んだ。

「ちょっと大変!! 本郷猛(ほんごうたけし→言わずと知れた仮面ライダー一号、
つまり藤岡弘さん)よ!」と。

門の方を見ると、確かに、何とあの一号ライダー
…あ、イヤ、藤岡弘さんが立っているではないか!

 私は夢ではないかと思った。心臓がドキドキと鳴り出した。

 すると母親が、

「あんた!(私に)せっかくなんだから握手してもらいなさいよ。」
と言った。

 冗談ではない。そんな気安く声なんかかけられるか!
何と言ってもあの憧れのライダー一号だぞ! と内心思っていたら、
次の瞬間、母親が走り出していた。
私もその母親の行動にビックリして後をついて走った。
で、走り出した母は藤岡さんに馴れ馴れしく話しかけていた。

「ちょっとあなたぁ(これは藤岡さんに言っている。)、見てるわよぉ。
ウチの子と一緒に仮面ライダーさぁ…。」

すると藤岡さんが、とても爽やかで礼儀正しい口調で、

「はあ。ありがとうございます!」

と言った。
(当時、ライダー一号は二号に変わり、再び日本を守って間もなくの頃
…まだそんなスターではなかった時期だった。)

「アンタさ、格好いいしさ、目がいいわよネ! 輝いているわよ!
絶対売れるから、頑張りなさいよ!!」

と偉そうな母親。
私は顔から火が出る思いだった。
「や、やめろォー!オレのライダーに何気安く話しかけてんだヨオ…。」
と内心思っていると、母親が私の方に振り返り、

「アンタ、何やってんの! 握手してもらいなさい…ア! 頭撫でてもらいなさいヨ!」

と大それた事を。

 ビックリした私がしどろもどろになっていると、何と我らがライダーが、

「はいはい。」

と言って私に近づき、頭を撫でながら、

「いつも応援してくれて有難う! キミも役者さんかい? 一緒に出来るといいネ。」

と言ってくれたではないか!! 感激である。
感激過ぎてもう何が何やらワケがわからなくなってきた私。

母親が、
「ホラ、答えなさいよアンタ。本郷さんが『役者さんか?』って聞いてんだから。」

と私の気持ちなどまるで無視するかのように言った。

 次の瞬間、もう頭に血がのぼってしまった私は藤岡さんに向かって一言、


「ボクはショッカー。アンタ、頑張りなさいよ。」
とワケのわからない事を口走り、母と藤岡さんに背を向けて走り出していた。
あっけにとられる二人。


ざっつえんたイラスト11


 後で母親から
「何言ってんの!? お母さん、あの後藤岡さんに頭下げるしか無かったわよ!」

と怒られた。



 私だって何であんな事言ったのかわからない。
40年近く経過した今では尚更わからないが、
バス停に向かって一人で走りながら泣いていた事だけは覚えている。


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[ 2012/02/12 00:00 ] ざっつえんた | TB(-) | CM(-)
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