談話室『和太刀』

~立ち廻りから得られる身体のお得情報!~

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第125回 「吹雪の中の逆風でござる!!」の巻


ガラシャさん
ガラシャ1
「前回は柳生宗矩の『逆風』を使ったと言われている7人斬りのエピソードから、柳生新陰流が何故長い間将軍家の兵法たり得たかという事にまで話が展開されたわけですけれども。」




ツルギくん
ツルギ1
「そしてボクはその概念の凄さに、おおよそこれは自分みたいな人間では理解不能だとわかり、絶望したわけですけれども。」



センセエ
センセイ
「ははは(笑)。そんな事はないさ。ツルギ君だって一歩一歩稽古を積み重ねていけば。人間は自分でも想像がつかない程の進化を見せるものなんだから。」



ツルギ1
「そ、そーすかぁっ!んじゃあ、いつかボクも宗矩みたいな!」




ガラシャ2
「ま、そうやってすぐに調子に乗っていたら道は遠いと思うけど…。」




ツルギ2
「……。」



センセイ
「と、ところで柳生にはあまり知られていない名人もたくさんいてね。
この秘剣『逆風』を広めた有名な剣士の中に、柳生五郎右衛門宗章(やぎゅうごろうえもんむねあき)という人がいる。」



ツルギ1
「オッ!それはどんな人ですか?(すぐ復活。)」



センセエ2
「彼は柳生宗厳の四男。つまり宗矩のお兄さんなんだけど、文禄3年(1594年)に弟、宗矩と一緒に徳川家康に召されたんだけど、仕官しないで武者修行をする。」



ツルギ1
「わぁ、スゲエ。出世を捨てての武者修行とは。理想的な剣豪の理想像ですね、入口から。」



センセエ2
「ウン。で、修行した末に、あの有名な小早川秀秋に召し抱えられた。関ヶ原の戦いでは秀秋の警護にあたったんだ。その後は米子藩主の中村一忠の側近である執政家老・横田村詮(よこたむらあき)という人に就いた。
この横田村詮という人、すごく有能な人だったんだけど、それゆえに才覚を妬まれちゃって、殺害されてしまうんだ。」



ツルギ2
「アラララ!!」




ガラシャ1
「順調だったかもわからない五郎右衛門さんも、そうはいかなくなりますね、それは。」



センセイ
「そうなんだよ。村詮の子(弟とも言われている)、主馬助と五郎右衛門は飯山に立て篭もったんだ。すると一忠は隣国から助勢を集めてこれを鎮圧。」



ガラシャ1
「エーッ!?じゃあ五郎右衛門さんはどうなっちゃったんですか?」



センセイ
「残念ながら討死した。でもタダでは死ななかった。吹雪の中で数本の刀を差して襲い来る敵兵を18人も斬り倒した。」



ツルギ1
「じ、じゅうはちにぃ~ん!?ものスゲー奮戦ぶり…ですね。」



談話イラスト123



センセエ2
「うん、そうだろう。でも最終的には刀折れて、壮絶に死んだとされている。」



ガラシャ1
「まさに『義により!』というやつですね。サムライらしい人だったのね。でもホントにかわいそう…。」




ツルギ1
「クッソー!!多勢に無勢とは卑劣な!!その助勢したヤツらとかはどうなったんですか!?」



センセエ2
「うん、家康の怒りを買って切腹させられた。元々仕えていた横田村詮という人は家康が派遣した人だったからね。」



ツルギ1
「なんかちょっとスッキリ…。」



センセエ2
「壮絶に戦死したとはいえ、この時の五郎右衛門の奮戦が広まったので、この地方に柳生新陰流が根付いたと言われているんだよ。」



ガラシャ1
「なる程~。宗矩の7人斬りもスゴイし、兄弟して達人だった人達ですね~。」




ツルギ1
「そうか。18人も斬ったとなると、やっぱりその時使った剣術が『逆風』だったという事ですね。」



センセエ2
「その通り。18人もの相手を斬るとなると、やっぱり相当に効率的な動きをしないと不可能だと思うんだよね。」



ツルギ2
「しかし本当に男らしいというかサムライのイメージそのままの人ですね、五郎右衛門という人。たった一人で死んだんですか?」



センセエ2
「いや、彼に従っていた森地五郎八という人も戦死しているんだ、共にね。2人の墓は柳生芳徳寺に並んで立っているそうだよ。」



ガラシャ1
「城で役職に就いて政治的な手腕に力を発揮した弟の宗矩とまさに相反する生き様を選んだ人なんですね。」








                  つづく   ガラシャ4
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[ 2013/06/24 00:00 ] 談話 | TB(-) | CM(-)

第124回 「新陰流は心理学でござる!!」の巻


ガラシャさん
ガラシャ1
「前回は大坂夏の陣で柳生宗矩が将軍秀忠を守りながら奮戦、仲間が駆けつけるまでに敵を7人斬り倒したというお話でした。」




ツルギくん
ツルギ1
「カッコイイなあ。秘剣“逆風”!!相手の小手を斬り払い、戦闘能力を奪う剣なんですよね。確か宗矩が人を斬ったのは生涯これ一度なんですよね。」



センセエ
センセエ2
「伝えられている話によればね。公式的なところ以外は誰にもわかる術(すべ)はないよね。で、ツルギ君、逆風ってどんな太刀筋か調べたかい?」



ツルギ1
「ハイ。柳生新陰流の組太刀の中に逆風ってありますよね。敵に対して袈裟斬りを仕掛けて、それを誘い水として上から斬ってこさせて下から斬り上げて小手を斬るという型です。宗矩が使ったのがこれだと言われているんですよね。」




ガラシャ1
「アレ?でも宗矩は夏の陣の折、振りかかる35人もの敵に対処していったんですよね。35人に対していちいち誘い水の袈裟を斬るというのはどうも…。」




ツルギ1
「あっ、そうか。誘いの一振りをいちいち振っていたら、他の奴にやられてしまいますよ。」



センセエ2
「いや、外見の型に囚われては何も見えてこないよ。大切なのは誘い水の太刀筋ではなく、誘いにまんまと相手が乗っかって斬り込んでくるという心理状態を徹底して研究していたという事。
だから将軍を背後にして守りながら斬り込んでくる相手だけに的を絞って処理出来たんだと思うし。」



ガラシャ1
「ア!そうか!ですよね。どんなに素早く動けたって、後ろに将軍様を守りながら戦わなければならない訳ですから、自分から斬り込めないんですもんね。だとしたら…。」



センセエ2
「そう、敵の35人の武者の内、誰がどのタイミングでどう斬ってくるかという事を、むしろ的(まと)の状態の宗矩が紙一重でわかっていないとそんな離れ技は出来ないよね。」



ガラシャ1
「だから何も斬った7人に対して、いわゆる『見せ太刀』というか、誘いの一振りを仕掛けて“逆風”だったという事ではないと。」



センセエ2
「多分ね。重要な事は、柳生新陰流というのが、殺し合いであるはずの真剣刀法の中で、そうやって相手の心理を研究するような事を 型として残すくらいに重要視していたという事だね。」



ツルギ2
「ウギャアア!!」




ガラシャ1
「ん?どうしたの、ツルギ君。」




ツルギ2
「結局頭を働かせないと剣術って成り立たないという事を改めて突き付けられたみたいで…。取り乱してしまいました。」



センセエ2
「はっはっはっ(笑)、その通り。だからこそ柳生新陰流は将軍家の剣法として長く伝えられるという事になるんだからね。」



ガラシャ1
「“逆風”だけではなく、他の型にもその様に相手の心理を読むという内容のものが多いわけですよね、新陰流は。」



センセエ2
「その通りだね。新陰流には基本として『三学円(さんがくえん)の太刀』と『九箇(くこ)の太刀』というのがある。有名な『一刀両断』というのは三学円の太刀の1本目の型だからね。
これは相手に対して一見無防備な状態をつくり、相手に打たせる事で成立するという行程が型の中にある。
そして三学円の次の九箇の太刀の中に逆風は含まれるんだ。三学円の『待つ』という事から、『仕掛ける』という事を学ぶんだけど、これはただの懸り(かかり)というのとは違うんだ。」


談話イラスト122





ガラシャ1
「無鉄砲にガーッ、と行くのとは違うんですね。」



センセエ2
「そう。『表裏を仕掛ける。』と言って、相手が打ってくる、あるいは打ってこざるを得ない状態に持ち込む様に仕掛けるという事。
この表裏を仕掛けるというのを新陰流では『迎え』という。これらが将軍家の兵法として成立するには持ってこいだった項目として働いたんだ。家康の基本的な考えと合致するからね。」



ツルギ1
「家康の?それはどういう点でですか?」




ガラシャ1
「バカねえ。家康って、例えば全国統一にしたって、信長や秀吉の様に『取りにいく』のではなく、『待つ』という事で成し遂げたわけでしょ。ホトトギスの歌のように。」



センセエ2
「関ヶ原の戦いでは、今度はただ『待つ』のではなく、上杉征伐に行くと見せかけて石田三成を誘いだしているから、これはまさに『迎え』だね。」



ガラシャ1
「なる程…。『大なる兵法(戦さのやり方)。』が一対一の『小なる兵法(個人戦)』と概念として一致していますね。」




ツルギ2
「つまりボクの様なものは天下も取れないし、個人戦には勝てないという事か!アーア!!」







                     つづく      ツルギ3
[ 2013/06/17 00:00 ] 談話 | TB(-) | CM(-)
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